山口市徳地で創作活動をしている工房を訪ねる。
家族やっているその内容を紹介文から。

父   文男   −木工(スプーンから家具まで木のぬくもりをお届けします。)
母   雅代   −染織(ていねいに染めた糸から一枚の布へと織り上げてゆきます。)
長男 太一   −グラスアート(イタリアのテクニックを取り入れた美しい吹きガラスを製作しています。)
長女 実起   −服飾デザイン(服装に関する物のすべてを一点物にこだわって作っています。)
次女 友美恵 −紙すき(リサイクル紙で紙すきをしています。)

どれも手作りのひと味もふた味もある作品。
久々出会ったいいものを、簡単に紹介します。
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自由創作 いとう

工房

山口市街から仁保を抜け、徳地へ向かう途中にあるのが、自由創作 いとう の工房。
県道を数十メートル内へ入ると、木造のログハウスが3つ並んだ敷地に出る。
5,6台止めれる、余裕ある駐車場があるのが嬉しいとこ。

いとう一家がこの地に越してきたのは、5年前のことなんだとか。
3つの建物は、それぞれガラス工房、販売所・木工工房、販売所・住まいとなっている。

     





ガラス工房
なによりここの存在を知ったのは、心底ひきつけられるグラスアートに出会ったから。
山口市内にある数少ない取扱い店「クルバス」で見かけ、その魅力に負け思わず2つ購入。ちなみに、洋服屋でもあるこの店は、製作者と社長さんが仲良しとかで、工房での価格(購入グラスは一つ4500円)で特別に販売してるんだとか。
そこでこの工房を知り、いつか行ってみようと思ったのが最初だった。

訪ねたこの日(05.10.27)は、平日にもかかわらず駐車場いっぱいの人が来てる盛況ぶり。こんなメジャーな存在だったの?と思うも、どうやら昨日の地方紙サンデー山口で紹介されたんだとか。次女さんのお迎えを受け、見てきたんですか?との質問を受けるもきっぱり否定、既に作品持ってるファンですよってね。

木造ログハウスの工房は、ここに来てから設計し建てたんだとか。作業ができる広いスペースに、窯が並ぶ。
プロパンガスで1250度近くに高めた火力を使い、ガラスを自由自在に変化させていく。
その作業風景は、自由に見ることができ、十数分思わずじっと見入ってしまう。
一般のグラスで一つ十二,三分。かなりの集中力を要するため、一日に順調にでき2,30個くらいだそう。
大きな花瓶になると10個できたらいいんだとか。
グラスを作る真剣な眼差しに、自然と引き込まれていきました。


     
ガラス工房                      工房内には、グラスを作るための道具・ガラス細工が多くある。



     
作業工程
熱を与えたり、冷やして形を整えたり、何度も同じ作業が繰り返される。
微妙な吹き加減でどんどん形ができていくその行程は、物が作り上げられる不思議な感覚を味わえます。
出来立てのグラスは、真ん中の設備で一昼夜冷やされる。冷やすといっても状態を保つことが目的で、内部の温度は500度なんだとか。そうすることで、形がしっかり固まるそう。





グラス販売所
工房で作ったグラスは、同じ敷地にある販売所で売られている。
この販売所は、来た当時は牛小屋で、その形状を生かして今の状態につくりかえたんだとか。
ここは、いろんな形状のグラスが広がり、見てるだけで楽しいとこ。
4000円程度のグラスから、30000円近い大型花瓶まで。9000円程度のガラスのボールなんかもある。
どれも一工夫されたおもしろい作品だから、お母さんに説明聞きながら手にとってながめてました。


       
販売所内と以前購入した2品





製作者 太一 さん
一見こわもて風も、とってもいい方で、そのなごやかな雰囲気に吸い込まれます。
製作中の真剣な姿勢も、作り終えると気軽に話しかけてもらい、作り方等いろいろ話を聞かせてもらいました。
工房見学後、販売所で作品を見つつお母さんにいろいろ話を聞いてたら、またまたお越しいただき一つ一つ作り方を教えてもらう。主たるガラスに細工されたガラスを溶け合わせ、グラスの模様を描くその方法は、心安らぐ神秘的な風景へ変化する

感性あふれるその作品どおり、製作者その人物も魅力あふれる人でした。
久々響いたその出会いに、ちょっとした充実した時を過ごせ大満足。








家族作品販売所
最初に説明したとおり、ここは家族皆でいろいろ創作されてるとこ。
別棟の一部屋に、それぞれの作品が飾られ、販売されている。
次女さんの紙すき作品は、なかなかほのぼのしてていい。
古紙(牛乳パック・封筒等)に和紙を挟んだ作品で、ポストカード300円、名刺サイズ200円ってリーズナブルなのも。
お母さんの染織は、厚手生地の小型テーブルクロス(4000円位)なんか使い勝手良さそうだななんて思いつつ。
お父さんの木工は、テフロン加工の木製フライパン返し(6000円位)は人気なんだってさ。
結構手軽なお値段で、気楽に買えるのがいいとこかな。



     



行ってみなきゃ、見てみなきゃ、会ってみなきゃわからない、
そんな魅力あふれる工房に、気軽な一歩を踏み込んでみては!






場所: 山口県山口市徳地堀4115
     仁保から徳地へ抜ける道中。泉水原ゴルフ場の少し徳地より。
     道沿いの工房入口に「自由創作 いとう」と看板があります。