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山口10景

山口の魅力を凝縮したページを作りたい、まずそれがここの原点。
いろいろと紹介してきた観光ページからのピックアップもあれば、機会がなくて表
に出てなかったものまで、これぞ自信を持ってすすめられる景色を一堂に集める。
数にこだわらない、心引かれたとこを積み上げていきたい。いつか、ここの代名詞
になってくれるような、そんな期待を込めながら。
太華山夜景 周南市栗屋
県内一の夜景と自負する、周南市太華山から見下ろす、徳山・新南陽地域の街並み。出光製油所の煙突から出る炎は、街を照らす一本のロウソクの様で、どこかほっとさせられる変わらぬ景色。
櫛ヶ浜駅を過ぎ、下松市に入る手前から太華山方面に向かう。麓の住宅街を抜け、離合さえ困難な道幅の狭い道路を、ひたすら山頂に向け走る。何度と続く急なカーブで、時速は20km弱、時間にして20分の道のり。山頂で待ち受ける、そんな苦労をいとわない景色に、素直な感動を覚えさせてくれる。
数台止めれる広い駐車場と、そこから階段で向かう山頂には展望台となる広場がある。登りの階段は暗くて危険、携帯を明かり代わりに使うことをおすすめする。
 
 
 

 
鰐石橋夕景 山口市鰐石町
時は晩秋へさしかかり、日没後の気温の変化が気になり始める頃。帰宅中、鰐石橋の下を流れる川と共に、いつもふと見とれるような情景を見せてくれるこの場所で、心にしみいる景色に遭遇。しばしの間、撮影タイムに入る。軽い状況解説を加えて。

日が暮れてから数十分、ひと段落した夕焼け跡は、次第にそのともし火を消していく。茜色の空が暗闇と融合を始め、その一瞬に、閉じ込めていた群青の世界を垣間見せる。ただ一つ天空を彩る三日月は、待ちわびたように一層の輝きを放ち始め、これから始まる長い闇に歓迎の意を表す。地上に光の行列がはっきりと浮かび上がった頃、一つの時の移り変わりを実感する。さて、そろそろ家に帰ろうか。その瞬間に立ち会えたことに喜びを噛み締めつつ。
 
 
 

 
菊ヶ浜夕景 萩市今魚店町
県内でこんなに大きな夕日を見ることができる場所があるとは・・、ってのが正直な感想。このためだけに、時間を費やしても、十分な価値がある。萩に来たなら、観光を夕方で切り上げ、そのまま菊ヶ浜に足を伸ばしてほしい。萩城跡である指月山に沈む、どこまでもまん丸で、自分を包み込んでくれるような温かな光。歴史が彩る街、萩。時は違えど、多くの人が見守ったこの景色。悠久の歴史に思いを馳せつつ、今その時に同じ景色を眺める喜びを感じる。
 
 
 

 
土井ヶ浜海水浴場 下関市豊北町大字上江尻下
三方を海に囲まれた、山口県。その中でも、日本海の海は絶品である。そんな中土井ヶ浜を推すのは、透明度の高さ、砂浜の広さ、人加減、設備等総合的にお気に入りだから。なにより、白い砂浜と青い海は、たとえ時間をかけてもここを求める、大きな理由。輝くような日の光が辺り一面を照りつけだした頃、水着とタオルをバッグに入れて、いつものようにふらりと出かける。借りたゴザを浜辺に敷き、海と向き合い、再び訪れた夏を全身で感じる。母なる地球と芯から溶け合う、その瞬間を味わうために。
 
 
 

 
千畳敷 長門市日置
空気が澄み切った、冬の季節に訪れてほしい。景色が凛と引締まり、どこまでも遠くの山まで浮かび上がらせる。日本海の荒波に削られた島が、岬が、地上のキャンパスの上に広がっていく。ただ、眺めているだけで、心が満たされる。また、来よう。自然の中に存在している自分を感じる、その感覚を味わうために。
 
 
 

 
角島大橋 下関市豊北町角島
海にかかる橋、角島大橋。それまで孤島だった角島が、観光地へと変わって数年、きれいな海を身近にさせ、海上を走る楽しさを味あわせてくれる。透明度の高い海を走る一本の線が、まだ見ぬどこか違う世界に連れて行ってくれるような錯覚を覚えさせる。非日常な一瞬を味わいに、山口県の北西端に出かけていく。
 
 
 

 
川尻岬 長門市油谷
川尻岬 山口県の北西端から飛び出た半島が、長門市油谷の一部をなす向津具半島。そして、その先にある岬が、本州最西北端の地・川尻岬となる。一面に広がるコバルトブルーの海と、日本海の荒波が岩に砕けてみせる白波の迫力を目の前に見ることができる。
ただ、ここの魅力を味わうには、もう少し先まで足を運ぶことをおすすめ。まずは、すぐ前にある陸続きの小島へ遊歩道づたいに歩き、山頂の灯台を目指す。そして、さらに山道を進むと、岬の先端に出るから、ここまで頑張りたい。
岬の先端からは、遮るものなく地平線まで見渡すことができ、南方には、角島大橋と含めた西長門海岸地域一帯の島々を見ることができる。汗をかきつつ越える山道が、その先にある景色に一層の爽快さを与えてくれることだろう。
 
 
 

一の坂川畔 山口市
一の坂川 室町時代、守護大名として周防・長門を支配していた大内氏。応仁の乱後、海外貿易で巨万の富を得、進んで文化の発展に尽くす大内氏のもとに、戦乱で荒廃した京都から多くの文化人が、移り住んだ。西の京と称され繁栄を極めたその本拠地こそ、山口市のここ一の坂界隈。当時から流れるこの川は、姿形こそ違えど、その趣を十分感じさせてくれる雰囲気を持つ。
春には桜並木が続く名所として、夏前には源氏蛍の群生地として、そして季節を問わず心を落ち着かせてくれる趣きいっぱいの散歩道として楽しませてくれる。
 
 
 

 
香山公園瑠璃光寺 山口市香山町
大内文化の一つの象徴として残る、瑠璃光寺五重塔。過ごした時代を感じさせる趣きある塔に、満開に咲き誇る桜が彩を添える。新緑の木々が青々と茂った季節しかり、辺り一面うっすら雪化粧した季節しかり、その時々で重厚な五重塔を彩る変化が、見る者を楽しませてくれる。
 
 
 

 
雪舟庭 山口市
大内文化の象徴・水墨画家・雪舟が周防に下ってきたのも、応仁の乱による戦火を逃れ、大内氏に庇護してもらうためだった。その雪舟が大内氏のため築庭したのが、禅の境地を取り入れ、彼の価値観を投影した雪舟庭。ただ、眺めているだけど、雪舟の底にある世界観に触れることができる。どんな人間なのかも深くは知らない、でも自分の中にすっぽりとはまり、時間を忘れ心が落ち着く不思議な感覚を味わっている自分がいる。時代は変われど、人の根本にそう変化はないのかもしれない。少し冷静にその感覚を振り返った時、極めた人間の凄みを感じる。
 
 
 

 
田床山からの萩全景 萩市
2本の川を両脇に抱える三角州に凝縮された町、萩。町の東に位置する小高い山・田床山からは、その姿をはっきりと一望することができる。ここで繰り広げられた歴史模様を想像しつつ、町を見る楽しさ。その先に広がる日本海の景色と共に、しばし時の流れを忘れて、全身でその姿を感じ取る。
 
 
 

 
錦帯橋 岩国市
日本三大名橋にあげられる、錦川にかかる木組みの橋・錦帯橋。架け替え工事をしたり時代と共に橋の素材は変わってようと、忠実に再現され続けている姿形は、4代目となる今も、3代目岩国藩主吉川広嘉により最初に架けられた330年前を十分に想像させてくれるものとなっている。
橋を渡ると、今も残る城下町を楽しめる。ロープウェイの先にある岩国城から見下ろす岩国全景も、当時を想像しつつ楽しめる、貴重な場所としておすすめしたい。
 
 
 

 
県道萩三隅線景色 長門市三隅
国道191号線を長門市から萩へと向かう途中にある、その入口。旧三隅町の中程から、萩へと向かうもう一本の道、県道萩三隅線が始まる。長らく続くカーブの多い山道を抜けた時、突如広がるコバルトブルーの景色に、思わず息をのみ、見とれている自分に気付く。ただこの瞬間を味わいに、再びこの地を訪れている、自分がいる。
先に続くは、細い旧道。普通車で萩まで抜けるのは、結構困難。数年後に工事が終わったなら、海岸沿いを楽しめる、最高のドライブコースになるんだろうけど。
 
 
 

 
長府城下町 下関市長府
長府藩城下町として、江戸時代を通じ発展した町には、今も残る当時の面影が多くある。長府毛利邸しかり、高杉晋作が維新の転機となる旗揚げを行った功山寺しかり、その街並みの中にしっかりとその存在を輝かしている。
いくら名所が多くても、それを包み込む街並みこそ最も大事な部分では、そんな思いに十分応えてくれるからこそ、魅力ある街・長府を語らずにはいられないとの思いがある。名所をつなぐ一本の道が、散策の楽しみを倍増させる。
練塀が続く、長府城下町の背骨・古江小路。これこそが、長府の核じゃないのかとさえ、思えてくる。
 
 
 

 
SLやまぐち号 山口市
新山口駅−島根県・津和野駅間を走る、SLやまぐち号。黒煙をはきながら走るこの列車は、すっかり山口の街並みに溶け込み、名物として定着している。当時を偲ばせる車内のレトロなインテリアは、外観だけに留まらず、乗る楽しみも味あわせてくれる。ついつい立ち止まって見てしまう、心に残る懐かしさが、無骨な姿のかっこよさが、自然と足を止めさせる。
 
 
 

 
別府弁天池 秋芳町
別府厳島神社境内から湧き出る、コバルトブルーの水の池。名水百選にも選ばれた、良質の水として知られている。ただ見てるだけで心が洗われる、言葉で表現しきれない美しさ。この景色を見せてくれた奇跡に、ただ感謝するだけである。紅葉で色付いた木々と、池を囲む神社特有の石組み、この神秘の池を十分に引き立て、楽しませてくれる。
 
 
 

 
日本の棚田百選「東後畑」 長門市油谷東後畑
日本の棚田百選にも選ばれた県北西、長門市油谷の東後畑。高台からは、日本海に向かって連なる段々畑が一面に広がり、人々の歴史が積み上げた自然との融合を実感させる、どこか懐かしい景色が広がる。その時々により様々な景色を見せる、棚田の風景。稲を植え終わった6月末のこの景色は、その一つに過ぎない。田に水が張られた5月は、また違う美しさを見せ、遠く漁火に囲まれた夕暮れ時という時間の違いも、異なる一面を見せてくれる。心安らぐ日本の原風景を求めて、ふらっとこの地を訪れる。
 
 
 

 
棚田風景 防府市富海
瀬戸内の古き良き田舎町・富海。高速道路富海PAから見渡せるその景色からは、どこかほっとさせられる、心の奥にある懐かしい情景を感じることができる。海と隣接した港町という一面と同時に、農業により生計を立ててきた町。すぐ後ろに山を抱え、その狭い平地を広げるべく斜面を削り、田を広げ続けた棚田の様子に、先人の努力と苦労に思いを馳せつつ、心にしみる美しいアートとして堪能している自分に気付く。
 
 
 

 
アートふるリバーナイトキャンドル 山口市後河原
山口市秋の風物詩「アートふる山口」の一イベントとして実施され、一の坂川河川敷に灯された2006本のキャンドル。どこまでも続く灯火に心を奪われた一時を、その感想と共に。

一の坂川の風情を背景に、竹筒から漏れる暖かな明かりが辺りを灯す敷き詰められた竹灯籠の様子に、ただ眺めるだけでどこかほっとさせられる気持ちになる。揺らぐ灯火と川のせせらぎに身を委ね、どこまでも続く明かりの列に幻想的な世界を垣間見、心が無になる至福の時を過ごす。
 
 
 

 
山口七夕ちょうちん祭り 山口市商店街アーケード
450年前室町時代の頃、山口を本拠とした大内氏が、盆提灯により先祖を祀ったことを始まりとするちょうちん祭り。青森のねぶた、秋田の笹灯と合わせて日本3大火祭りの一つに数えられるという。

道の両脇に竹が立てられ、そこに付けられた約10万個にのぼるちょうちんが、幻想的な雰囲気を作り出す。一面を覆いつくす蝋燭の炎で赤く浮かびあがった幾多の灯火が、そよ風に揺られながら、山口の夏の風物詩として、地元に息づく人々を迎い入れる。