東部
 
 

五ェ門(お好み焼き)
場所:府中町大須2−1−1−1085 1F(イオンモール広島府中ソレイユ内)
電話:082−561−0039
時間:11時−23時
お店HP
お好み焼きソバ肉玉子入り 788円
お好み焼きスペシャル(ソバ・肉・玉子・生イカ、生エビ、中ネギ、シソ) 1260円
鉄板焼
ホルモン塩焼き 630円
豚キムチ 788円

かつては、ぱりっとした食感と一体感のあるおいしさで評価していた五ェ門も、広島でお好み焼きを食べるほど、ここは標準的なレベルに過ぎないと、少々評価を変更。鉄板焼きメニューの多さから、居酒屋利用では相変わらず高く評価できるし、多店舗展開からいろいろな場所で食べられることも、他の店にはない利点。ただ、多店舗展開の弊害か、店舗により、少々レベルのバラツキを感じずにはいられない。

商業施設に多く存在し、家族利用等使い勝手のよさは相変わらずで、そんな場所では迷わず選択したいが、お好み焼きだけを目的にするなら、広島市内にはまだまだおいしいお好み焼き屋が多く存在する。一度、堀川町の本店を利用してから、最終判断したいところだけど。

なお、おいしいお好み焼きは、何度も食べたくなる別格の味わいがあると、いろいろな店で教えられた。過去の評価を反省しながら、新たな店との出会いを楽しんでいるところで。


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(過去評価)
お好み焼きの中でも、お気に入りの店が、ここ五ェ門。まあ、お好み焼きとラーメンに関しては大きなことをいうつもりはなく、おいしさに上限があるというのが、個人的な評価。それでも、どこかに自分の概念を覆してくれるようなおいしい店があるんじゃないかと、巷の評判を聞きつけ訪ねていくわけである。そのため、この二つの料理に関しては、おいしいと評する店は限られ、例え世間での評判店や老舗の店であっても、なかなか紹介するに至らないのが、現実で。

関西風が、ダシ入りの生地と調理法の工夫で、時に驚きのおいしさに出会うことがあるのに比べ、広島風は、薄生地を乗せた野菜蒸し焼きをお好みソースで無理矢理まとめた感が強く、料理としての完成度に疑問を持つとまでいえば、ちょっといい過ぎだろうが。

と、お好み焼きの料理としての評価は置いといて、ここ五ェ門は、ぱりっとした食感で、一体感のあるお好み焼きを食べさせてくれるから、評価は高い。ソレイユ店を紹介したが、堀川町本店を始め、胡町店、福屋広島駅前店と多店舗展開しており、なんと山口県にも徳山店があったりといろいろな場所で食べられるのもいい。そもそも、五ェ門の存在を知ったのは、山口県湯田温泉の鉄板焼屋「哲」でのこと。五ェ門で修行したという店長がメニューに加えたお好み焼きのおいしさに、ちょっとお好み焼きの評価を改めたことを思い出す。そして、期待を持って広島の店舗を訪ね、変わらぬおいしさを喜んだもの。

五ェ門のよさは、お好み焼きに限らず、鉄板焼きのメニューも多く用意されているところにもある。夜に数人で出かけ、お好み焼きを締めとする飲み会も開催可能。使い勝手のいいお店として、気軽に利用したいところである。
 
                                                      

 
西部
 
 

ル ジャルダン グルマン(フランス料理)
場所:広島市西区古江東町11−35
電話:082−274−4010
時間:12時−14時、18時−22時30分、定休日:水曜
お店HP
ランチ
コース(サラダ、スープ、肉or魚料理、デザート) 3900円
コース(サラダ、スープ、前菜、肉or魚料理、デザート) 5000円
ディナー
コース(サラダ、スープ、肉or魚料理、デザート) 5250円
コース(サラダ、スープ、前菜、肉or魚料理、デザート) 6300円
コース(サラダ、スープ、前菜、魚料理、肉料理、デザート) 7350円
コース(サラダ、活きオマール料理 季節の野菜添え、魚料理、肉料理、デザート) 10500円)

広島フレンチの名店と評されるル・ジャルダン・グルマンを、ついに訪問。場所は、広島市西区、広電宮島線の古江電停が最寄駅となり、紙屋町電停からは約20分程度の道のりとなる。古江電停からは、徒歩10分程度、坂道を上がった高台に店がある。

入口の門が、周りの住宅街との境界となり、非日常的な空間へといざなってくれる。店内は、シンプルでスタイリッシュな造りながら、どこかほのぼのとした温かな雰囲気を感じさせ、ゆったりと落ち着いて過ごすことができる。

2人掛けテーブルに案内され、席についてからは、料理を検討。値段別のコースに別れ、魚と肉のそれぞれのメインが付く7350円のコースを選ぶ。また、コース内の前菜、メインは、それぞれ数種から選ぶ仕組みで、ここでもう一悩み。前菜は、宮崎産 水牛のモッツアレッラ(630円追加)、地ダコのソテー、フォアグラのソテー コーヒー風味(1050円追加)、活き〆ハモのテリーヌ ジュレ仕立てから、魚料理は、活きオマールのスープ仕立て 季節の野菜添え(1800円追加)、アマダイの鱗ごとポワレから、肉料理は、フランス産ほろほろ鳥のもも肉のロティ、和牛ヒレステーキ、和牛ホホ肉の赤ワイン煮の中から、仔羊背中のロティの中からそれぞれ一つを選ぶことになる。

まず出てきたサラダの正式名称は、自家製菜園の野菜を使った一皿というもので、新鮮な自家製野菜をたっぷりと食べさせてくれる。薄めのドレッシングを使い、野菜の食感とそのものの味わいを楽しませてくれ、多種の野菜のそれぞれの味を確認しながら食べ進める。冷製コーンスープに続き、前菜は、活き〆ハモのテリーヌ ジュレ仕立てを選択。フォアグラソテー等おいしそうな料理があるが、追加料金に引っ掛かり選べず。火を通し細かく切ったハモを、香草等と共にジュレでまとめた一品も、ハモの濃厚な味が強すぎ、個人的にはもう一つ。フランス料理であるなら、ソースを絡めた違う調理法で楽しみたいとこ。

魚料理は、アマダイの鱗ごとポワレ。こちらは、カリッとした皮に旨みを感じさせる白身がおいしく、満足。なにより、肉料理の仔羊背中のロティがおいしかった。仔羊好きから迷わず選んだ料理で、柔らかな食感の肉汁が滴るジューシーな仔羊は、旨みが口いっぱいに広がり、納得のメインを堪能する。魚料理にも言えることだけど、火を通した料理の素材を活かす火加減に絶妙さを感じる。ソースに強い印象が残っていないことからも、素材を活かした調理がここの特徴だなと、一人納得する。

オマールのスープやフォアグラの評判が高いようだけど、追加料金はどこか抵抗感があり、また魚料理のメインがスープに変わるのも嫌で頼めず。こんなことなら、初めから1万円のコースを選べばよかったと思いもする。ただ、今回選んだ7千円のコースは、2つのメインの内容からも、十分にその価値があると感じる。

料理は、フランス料理の特徴である重厚なソースや手の込んだ調理に期待すると、少し違うかもしれない。シェフは、フランスで修行された方のようだけど、日本人らしく、素材を前面に出すことを意識しているように感じる。日本のフレンチとして間違いなくおいしい店なのだが、東京にあるような有名料理店の外国人シェフによるフレンチをベースに持っていると、評価の高さに違和感を覚えるかもしれない。

サービスも、プロとはちょっと言いがたく、少々軽い。あまり重きを置かれていないのか、料理運びスタッフの域を超えておらず、追加で飲物を頼むのにも、姿が見えないためタイミングを逸する等ちょっと残念なところも。あまり気にせず、テーブルの空間を楽しむように努めたけど、もう少しサービスに温かみがほしい。

そんな厳しい評価も、ここが広島で一、二を争うフランス料理の名店という世間の評判があるがゆえ。洗練された料理とシャンと引き締まった空間は、ちょっと着飾り、ゆっくりと時間をかけて、西欧料理を味わうことの楽しさを思い出させてくれ、たまにはこういう店も外食の選択肢に加えないといけないなと振り返る。

当日も、お祝い利用や、年配の方が仲間同士で利用していたりと、決して堅苦しい店ではない。肩肘張らずに、気軽に楽しむフランス料理の店として、ここを利用したい。

 
                                                       

 

ラ・セッテ(イタリア料理)
場所:広島市中区広瀬北町2−28−1(横川駅近く。別院前電停徒歩5分)
電話:082−297−1207
時間:11時30分〜15時、18時〜22時、定休日:月曜(祝日の場合は翌日)
お店HP
ランチ 1700円〜
ディナー
Aコース(前菜盛合せ、スープ、パスタ、魚or肉、デザート) 5250円
Bコース(前菜盛合せ、前菜、パスタ、魚or肉、デザート) 6300円
Cコース(8種前菜盛合せ、前菜、パスタ、魚、肉、デザート) 8400円

広島電停横川行きに乗り、横川駅の2つ手前、別院前電停が最寄駅。紙屋町から徒歩30分もあれば行けるが、無理をせず150円の路面電車利用が、無難だろう。別院前電停からほど近いが、店の周りに人通りも少なく、なかなか見つけにくいから要注意。スマートに案内するには、事前勉強がかかせないだろう。

ホテルの料理長を経た後、イタリアで修行し、この店をオープンしたシェフは、なかなか有名な方らしい。ということで、料理の評判と共に聞こえてくるシェフの名声にも引かれて、訪問。道幅の広い道路の両脇に、マンションやビルのそびえ立つひと気を感じさせない無機質な町並みの中に、暗闇を照らす温かな光を見つけ、道を間違えていなかったようだと一安心。戸をくぐると、正面にオープンキッチン、その奥に白を基調としたスタイリッシュな明るい店内が広がり、わくわくしながら席に案内される。

ワンフロア型の広々とした店内は、テーブルが十数個並ぶつくり。パーティー用には使い勝手がよさそうだけど、フロアの中ほどに座ると、少々落ち着かなさそうだなとの感想を持つ。今回は、壁際の端席に案内されたから、気にすることもなかったけど。

料理注文は、来店後でも大丈夫ということで、席に座ってゆっくりと検討。アラカルトを検討するも、お店のうりをバランスよく、手頃に食べるために、結局コースを選択。魚と肉料理を両方楽しみたいから、Cコースを選ぶ。コース内で選んだ各料理は、また個別に紹介することとして。

手の込んだ前菜は、ここの特徴。ワンプレートで出来てた、季節の素材を生かした8品目の前菜盛合せは、ワカサギの酢漬け、しめ鯖、水牛のモッツァレラチーズ、タコのマリネ、パルマ産の生ハム等々。どれもが一手間かけられており、なによりおいしい。ワインを片手に、ちょっとづついろいろな種類を食べる幸せを感じる。

続いて、本日シェフおすすめ前菜の魚介のマリネが出た後、パスタへ。パスタは3種から選べ、瀬戸内アワビのやわらか煮 キタッラで、きじと銀杏のラグー タリアテッレの中から、ホロホロ鶏のラグー タリオリーニ 黒トリュフを飾ってを選択。もっちり食感の生パスタに、しっかり味のホロホロ鶏の煮込みソースがよく絡んで、おいしい。生パスタをしっかり味わえる軽いソースで食べたくもあるが、手の込んだソースもまた捨てがたしと。

魚の旨みがほんのりと口の中で広がる鯛のソテーを味わい、肉のメインに、ニュージーランド産 仔羊のローストを選ぶ。肉料理は4種から選べ、他は、黒毛和牛のタリアータ ミエラーロを添えて、リー・ド・ヴォーとフォアグラのポワレ 赤ワインソース、伊ロンバルディア産仔豚を3種の調理法で、となる。柔らかな食感と共に、ジューシーでコクのある味わいが広がる仔羊のローストは、なかなか上等なレベル。これはうまいと、一気にかぶりついて。

デザートの自家製プリンも、コクがありおいしかったが、強く印象に残ったのは、自家製パンのおいしさ。別料金のバターは、おすすめの一品で、生クリームのように軽く滑らかなバターに、どんどんパンが進んだもの。

子供連れ等家族の利用も多く、アットホームな雰囲気がある。ワンフロアの空間も、メリハリの効いたサービスで全体が引き締まり、周りを気にせず料理と会話を楽しめる環境となっている。なにより、立地の不便さや空間の造りを上回る料理のおいしさがあり、どんな利用にも安心してすすめられる店といえる。

シンプルに素材のおいしさを引き出すイタリア料理の分かりやすいおいしさは、やっぱり魅力。ランチからでも、一度利用してみることを、おすすめしたい。

※09年に、市内中心地の八丁堀にある百貨店・福屋八丁堀本店の9Fに、八丁堀福屋店がオープン。買物ついでのランチの選択肢として、加えてみては。

 
                                                       

 

ピッツァリーヴァ 横川店(イタリア料理)
場所:広島市西区横川町1−7−22(横川駅近く。横川一丁目電停徒歩3分)
電話:082−293−4741
時間:12時−14時、18時−22時、定休日:火曜日(祝日の場合は翌日)
お店HP
豚モモ肉のローストサラダ 1260円
ピッツァドック(トマトソース、水牛のモッツァレラチーズ、フレッシュトマト、バジリコ) 2100円
ビアンカルスティカ(リコッタ、生ハム、モッツァレラの白いピッツァ) 2100円
フルッティ ディ マーレ(海の幸、ニンニク) 1680円
マルゲリータ(トマトソース、モッツァレラチーズ、バジリコ) 1575円

場所は、紙屋町電停から15分程。広島電停横川行きに乗り、別院前電停と横川一丁目電停の中間辺りの川沿いに店がある。ここは、日本でも三十数店舗しかない、イタリア・ナポリにあるVera Pizza(真のナポリピッツァ協会)205番目の会員に認定された高い技術を持つ店で、石焼釜による本格的なナポリピッツァを味わえる店となっている。

平日ランチタイムに訪ねるも、特にランチメニューが用意されているわけではないので、アラカルトから選択。4人での利用だったことから、ナポリで最高の組み合わせと紹介されるピッツァドックを始め、ビアンカルスティカ、フルッティ ディ マーレとピザを3枚、サラダを一つ注文する。

豚モモ肉のローストサラダは、まぶした岩塩がロースト豚の旨みを引き出し、なんともうまい。これは、ワインでも飲みながら食べたい料理だと、平日の昼間利用を惜しむ。

大きなピッツァに、豪快に盛られた具材、これはなかなかボリュームがと思うも、一人二ピースづつの量があっという間になくなっていく。ビアンカルスティカは、リコッタの独特の食感と味わいが印象的で、生ハムのアクセントもいい。フルッティ ディ マーレは、イカやエビの魚介がトマトベースの生地に乗り、ニンニクが食欲をそそる一品。そして、この店でも人気が高いピッツァドックは、最後に登場。マルゲリータのような見栄えながら、水牛のモッツァレラチーズが、柔らかでミルキーな味わいをもたらし、フレッシュトマトがジューシーなトマトの甘みを加え、なんともいえないおいしさ。ナポリピッツァ特有のモッチリした生地が、ピザのおいしさをあらためて教えてくれて。

むしろ量は控えめなメンバーながら、4人でサラダ+ピザ3枚でも、まだまだ食べられる。これは、軽くて食べやすいここのピッツァのおかげでもあるのだろうが。もう一枚といきたいところを我慢して、ドルチェに。やっぱり、イタリア料理といえば、ティラミス。ふんわり柔らかティラミスは、極上の味わいで、コーヒーと共にゆっくりと食後の余韻に浸ったわけで。

昼・夜値段が変わらないながら、昼でも満席になることがあるから、予約をしていく方が無難。作るのに時間がかかるイメージがあるピザも、ここは石焼釜の高温のおかげか焼きあがるのが早く、30分程度で料理が全て出てきたから、感心したもの。これなら、平日ランチ利用も可能だなと思いつつ。

個人的には、白島のピザ屋・タオルミーナの生地のおいしさにはかなわないけど、トータル的にかなりハイレベル。自信を持ってすすめたいし、自分もまた近いうちに行きたいと思わせる店。少々値段が張るのが玉に瑕だが、中心地から少し離れたこの店を求めて、ぜひ一度足を運んでみてほしい。

 
                                                       

 

ゾーナイタリア(イタリア料理)
場所:広島市西区古田台2−10−29
電話:082−527−2311
時間:11時−16時、17時−23時、定休日:無
お店HP
トマトソース
ペスカトーレ 1580円(2280円)
クリームソース
パルマ産生ハムと女鹿平産茸にクリームスパゲティ 1280円(1980円)
オイルベース
パルマ産生ハムとルーコラのスパゲティ 980円(1680円)
イカスミのスパゲティ 1280円(1980円)
ピッツァ
マルゲリータ 1480円(2180円)
燻製モッツァレラチーズと生ソーセージのピッツァ 1780円(2480円)
※ ( )内はランチセット(カルパッチョ、前菜、パスタ又はピッツァ、デザート、ドリンク)の料金

広島市西区の古田台、市内からは、西広島バイパスを廿日市方面へ向かい、田方降り口から山方面へと上がっていく。広島市内を見下ろせる高台に上った先にあるのが、このお店。店裏にある、数十台と止められる広大な駐車場は車で埋まり、その人気の程が表れている。

このお店の特徴は、なによりその立地にある。特徴のない店舗外観とは裏腹に、店内は落ち着いた上品な造りで、大きな窓ガラスからは、市内を一望できる高台からの景色が広がる。奥行きのある横長の店内は、より多くの客に景色の見られる窓側のテーブルを配置するための工夫だろう。この店自体に人気があるから、休日利用に予約が必須なのはもちろんのこと、窓側席を確保したいなら、できるだけ早めにという一言を付けておく。

利用日は、土曜の昼過ぎ。既に席は埋まり、予約なしの人達が入り口の椅子で順番待ちをする横を通り抜け、窓側テーブルに案内される。曇り空ながら、目の前に広がる瀬戸内海とそこに浮かぶ島々、陸地に林立する建物群の景色は、圧巻。陸続きで市南部を形成する吉島や広島西飛行場のある観音地区といった港湾エリア、海に浮かぶ宮島、江田島と、普段見ることのない広島湾の姿が新鮮で、広島市とはこういう造りになっているのだと、飽きない景色を眺める。

ゆとりのある大き目のテーブルに、一緒に訪ねた友人3人と座り、メニューを検討。系列店・シシリーと同じメニューだとその時は思ったが、確かめてみると少しづつ違っている。まあ、料理の大きな方向は、同じなんだけど。メニューは、単品とランチセットの選択が可能で、単品にはパンが付く。ランチセットは、パスタとピッツァの各単品に700円追加で、前菜2品、デザート、ドリンク、パン(お替り自由)が付くから、圧倒的にお得。時間に余裕を持って出かけ、ぜひランチセットで頼みたい。

前菜として最初に出てきたシマアジのカルパッチョは、厚くはちきれんばかりのプリッとした身に、鮮度のよさを感じ、ソースもおいしく、好印象。二品目共に、一手間かけた料理を楽しむ。ここは、パンもおいしく、今回はガーリックバターのパンをお替り。ランチセットだと、パンがお替り自由だから、早めに一つ目を食べ終えたら、すかさず注文したい。

パスタは、パルマ産生ハムとルーコラのスパゲティを選択。オイルベースのぺペロンチーノは、その塩加減のよさが、パスタのおいしさを引き出し、オリーブオイル、ガーリックのバランスと共に、納得の味わい。生ハムも、たっぷりの量があり、アクセントとして、シンプルになりがちなパスタを引き立てる。

ピッツァは、燻製モッツァレラチーズと生ソーセージのピッツァを一枚分けてもらい、食す。香りの強いコクのあるチーズが印象的で、生ソーセージの独特の凝縮された豚ミンチの旨みと共に、おいしくいただく。石釜で焼き上げるここのピッツァは、なかなかの質の高さ。ピッツェリアのような専門店と比べるつもりはないが、十分にピッツァを単体で楽しめるレベルにあると感心。

総じて評価が高いのは、料理がおいしかったのはもちろん、やはりその雰囲気がよかったからでもある。開放的な景色に加え、広々とした空間は、隣のテーブルを気にせず会話を楽しめ、気の合う友人達と気兼ねなく楽しい時間を過ごすことができた。気の利いたサービスも、居心地の良さにつながり、ついつい長居をし、楽しくおいしい思い出と共に、またここを訪ねようと、多くのリピーターを確保している理由が見えてくる。

さて、最後に補足。ここゾーナイタリアとは、広島西部を中心に店舗を展開するメイプルシティーの系列店。大竹市にあるシシリー・ディ・メイプルシティーの紹介でも書いたが、驚きを与えてくれるような特別な料理ではなく、正統な、ワンランク上の料理を、手頃な値段と、質の高いサービスで提供するのが、ここの魅力。その評価はシシリーを上回るが、ここゾーナイタリアでも、本質は同じだとあらためて実感する。

だから、身なりを整えて、シェフと相対するような気持ちで、最上の料理とサービスを求めて訪ねるところとは、少し違う。夜はもう少し客層が違うのかもしれないが、若い男女より、女性同士や、家族連れが多くを占める。これは、近くに住宅団地を抱えている影響もあるのだろうが、しっとりと相手と二人きりで記念日を過ごすには、少々リスクがあるだろう。夜になると、すばらしい夜景が期待できるから、ドライブがてら、にぎやかにイベント的に楽しみたいなら、自信を持ってすすめたいが。

広島市内にある、これほど景色のいい場所を他には知らない。料理も十分楽しめる。機会を作って、一度は訪ねてほしい店である。

 
                                                       

 

ロペズ(お好み焼き)
場所:広島市西区楠木町1−7−13(横川駅から東へ徒歩5分)
電話:082−232−5277
時間:11時−14時【火・木】、16時30分−23時【月〜金】、定休日:土曜、日曜
肉玉そば入り 720円
ハラペーニョ 100円

JR及び広島電鉄の横川駅から、太田川、広島城のある東へ大通りを歩いて5分程。少し通りを入ったところで分かりにくいため、初めて行くには、地図を場所を確認しておきたい。店の駐車場はないに等しいが、道路向かいに100円パーキングがあるから、そこを使うことになるだろう。

ロペズの特徴は、広島の名店・八昌で修行したという確かな技術と、グアテマラ出身の店主によるオリジナルのお好み焼きを味わえること。カウンターのみの店内で、気さくに声をかけてくる店主と会話をしながら、好み焼きができあげる過程を見学。八昌系らしく、たっぷり盛られたキャベツをじっくりと焼き上げ、下味を付けた茹で麺に乗せ、最後に、半熟の二卵黄が崩れないようにオタフクソースをぬって、肉玉そばが完成。そして、さらに、ここにトッピングを加えるのが、ロペズ流。メキシコの南、中央アメリカに位置するグアテマラ出身らしく、お好み焼きの上に散りばめられるは、ハラペーニョ(青唐辛子)のピクルスで、ここならではのお好み焼きへと変身する。

焼き時間の関係から、八昌程固すぎないお好み焼きは、個人的にはよし。それでいて、芯まで火がとおり甘みを帯びたキャベツからは、八昌系の期待を裏切らない味わいを楽しめる。そして、初めて食べるハラペーニョのトッピング。刻まれたたっぷりのハラペーニョは、バランスよく表面を埋め尽くし、酸味のある辛さが、甘辛いソースをまとったお好み焼きを引き締め、程よいアクセントとなり食が進む。瞬間の刺激は少なく、食べやすさがある一方、じわじわと口の中に辛さが広がり、最後は熱さと辛さでふーふーと言いながら食べることに。これは、ビールを頼んでいれば、一層おいしいだろうなと思いながら。

お好み焼きに限らず、牛タン、牛バラ、ホルモンと鉄板焼メニューに加え、チリリオグランデやトルティアチップスといったメキシコ系料理も揃い、お好み焼きに限らず、居酒屋利用ができるのもいい。カウンターという造りから、少人数の仲間同士の飲みで、利用するのがいいだろう。

※ちなみに、アストラムライン城北駅からは、太田川を越え、西へ5分程歩いた場所となる。
 
                                                       

 

陽気 横川店(ラーメン)
場所:広島市西区横川新町11−18
電話:082−294−6722
時間:11時−14時30分、16時30分−21時、定休日:日曜
中華そば 600円
おにぎり(2個) 150円

陽気とは、広島ラーメンの象徴ともいえる店で、横川店は、江波にある本店の姉妹店となる。本店とは少し味が違うようだけど、ランチタイムに営業していることから、横川店を選択。車で向かうも、駐車場がないため、近くの100円パーキングを利用。横川駅からは、少し距離があり分かりにくい場所にあるから、初めて行くときは、よく場所を確かめてから出かけることをおすすめ。

店内は、カウンターが9席ほどとテーブル席が3つ。昼時には行列ができるというが、昼閉店間際だったこともありすぐに入店。カウンター席に座り、その上に掲げられているメニューを見る。メニューは、中華そばとおにぎり、ビールの3種のみ。おにぎりは既に売り切れとのことで、中華そばを注文する。

昔ながらの中華そばという評判を聞き、訪ねた店。没個性的なラーメンかなと大きな期待をせずに食すも、そのおいしさに思わずうなる。ちょっと待て、ここのラーメン相当にうまいぞ、と何度もスープを口に運び、確かめる。スープは、約6時間煮込んだという豚骨と鶏ガラをベースとした醤油系。口あたりまろやかで、どこまでも柔らかいスープの味。濃すぎず、コクのある味わいが、かたすぎないストレートの細麺とよく合い、3枚のチャーシューと共においしくいただく。

久しぶりに、最後までスープを飲めるラーメンに出会った。あっという間に食べ終わり、おにぎりを付けるとちょうどいいなと思ったもの。とにかく、全体のバランスがすばらしく、お店を出た頃には、また近々食べたいなと思ったもので。

ラーメンについていえば、個人的には、豚骨系の脂が浮くたこってりし過ぎたものや、豚骨のみを強調したもの、醤油系の濃すぎる味を苦手とし、積極的に食べ歩くジャンルじゃなし。それでも時に出会うついつい食べたくなるようなラーメンがあるから、噂に聞く店は、まず一度足を運ぶことにしているとこ。

そんな中出会ったここは、今後も足を運ぶに値する店。他県からわざわざ食べにいくかどうかとなれば、判断が難しい。あくまで気軽なラーメン屋。それでも、ここの味わいはオリジナルで、機会があるなら一度訪ねてみることをおすすめする。
 
                                                       

 

陽気(ラーメン)
場所:広島市中区江波南3−4−1
電話:082−231−5625
時間:16時30分−24時、定休日:毎月1、12、13、26日
中華そば 600円

広島ラーメンの老舗・陽気。場所は、広島電鉄江波線に乗り、終点の江波電停から、さらに歩いて10分程。幹線道路沿いでもなく、初めて行くなら、プリントアウトした地図を片手に、時間に余裕を持って出かけたい。店のそばには駐車場があるから、車で向かうのがベストだろう。

店内は、カウンターを中心に、十数席。店に入るとすぐに、「いくつ?」と個数を聞かれるのは、メニューが中華そばしかないから。おにぎりも、大盛りも、チャーシューもなく、中華そばのみというのが、このお店。唯一の選択肢は、ニンニクを入れるかどうか。ニンニク入りにしたいなら、注文時に、「ニンニク入り」と告げること。ちなみに、1杯で足りない時は、もう一つ追加で注文するといい。

ラーメンは、豚骨醤油のベーシックな屋台ラーメン。豚骨に加え、鶏ガラと野菜を使うことで、臭みを感じさせずに、コクのあるオリジナルのスープに仕上げている。横川店の方が、深みのあるコクを感じるので、個人的には好み。同じくあっさりとした味わいだが、ここはどちらかというと、豚骨が強く、ほのかに和歌山ラーメンを思い出させる。

新陳代謝を続ける最新のラーメン業界から見れば、ここは、昔ながらのという表現が似合う、古いラーメンとなるのだろう。でも、ここのラーメンは、他にはない、理屈抜きに体にすっと入る、不思議なおいしさを秘めている。

広島ラーメンは、特徴の説明が難しく、個性が求められる全国区になることは、難しいだろう。ただ、シンプルにおいしいと思えるラーメンは、これまで数えるほどしか出会ったことがなく、ここはその一つに入る。いろいろな料理が揃う広島で、わざわざラーメンをと思うわないこともないが、広島ラーメンの真髄を味わいに、一度訪ねてみてもらえたらと思う。
                                                       

 

しまい(ラーメン)
場所:広島市安佐南区大町西1−1−3
電話:082−870−7506
時間:11時−21時、定休日:水曜
中華そば 550円
チャーシューメン 750円
肉ラーメン 750円
餃子 550円

広島ラーメンの元祖となる店で、ルーツは、昭和25年に開業した段原食堂。その子息が昭和45年に開いたのが、この店となる。その後、ここの親戚が、陽気やすずめといった現在人気の広島ラーメン店を開いたというから、そのつながりがおもしろい。

豚骨をベースに、鶏ガラや野菜を煮込んだ濃い目のスープに、醤油を加えた豚骨醤油が、広島ラーメンの特徴。豚骨醤油と言えば、和歌山ラーメンを思い浮かべるが、豚骨と醤油の濃厚さがぶつかり合うそれと比べ、鶏ガラスープが全体をさっぱりとまとめ、しっかりとコクがありながら、不思議とあっさり食べられるから、後に引かない、また食べたくなる味わいとなっている。

ここしまいのラーメンは、陽気と比べると、コクに深みが欠け、あっさりと単調な味わい。何度食べても飽きないおいしさはあるが、多くを求めて訪ねると、少々肩透かしにあうかもしれない。ただ、広島ラーメンの元祖はまぎれもない事実で、その原点を味わいに、訪ねてみるのもいいだろう。
                                                      

 

きさく(汁なし坦々麺)
場所:広島市中区舟入川口町5−13(江波行き・舟入幸町電停下車徒歩1分)
電話:082−231−0317
時間:11時−14時、18時−20時(日曜11時−15時)、定休日:水曜
お店HP
汁なし坦々麺 480円
汁なし坦々麺(大盛) 550円
温泉玉子 60円

激辛つけ麺に続く広島名物の仲間入りをした感のある、汁なし坦々麺。その発祥が、ここきさくで、広島で不動の人気を誇るという。そもそも坦々麺とは、本場中国四川省では汁なしが基本で、そのスタイルを取り入れたのが、始まりという。花椒と唐辛子を利かせた少なめのタレに、ゆで麺を入れ、肉そぼろとネギを乗せるのが、基本形。山椒の一種である花椒によるピリッとした刺激的な辛さがくせになり、ついつい食べたくなる料理となっている。

中心地から離れ、少々場所が不便だが、広島駅−紙屋町を経由していく江波行きの路面電車に乗れば、乗り換えなしで到着できる。週末昼時に訪ねた際は、店の外に行列がなく安心して入るも、店内に14,5人が待機しており、食券購入後最後尾に並び順番を待つ。

30分ほど並んだ後に、いよいよ案内。席は、厨房を囲うようにカウンター席のみ、食券を渡し料理を待つ。今回注文したのは、汁なし坦々麺の大盛にライス。ちなみにメニューは、汁なし坦々麺のみで、大盛(+70円)、ダブル(+140円)の量の違いの他、冷たい坦々麺もあり。トッピングには温泉玉子(60円)やネギ大盛(50円)、お替り自由のライスがある。

出てきた汁なし坦々麺は、真っ赤なタレで底が色付き、たっぷり盛られた麺に、ネギと肉そぼろが乗る王道スタイル。とにかく混ぜるほど旨みが増すというのが汁なし坦々麺の特徴だから、丼の中でしっかりと混ぜて準備を整える。

麺にタレがよく絡み、山椒の刺激もバランスよく口の中で広がる。辛さばかりに目が行くが、麺のおいしさも汁なし坦々麺の特徴だと、この頃までは味わう余裕が。半分も過ぎたところから、あまりの辛さに少々我慢大会の風体をなす。そもそも原因は、同じタイミングで注文した数人の男性陣の「辛めで」とのオーダーに触発され、同じく辛めを頼んだことにある。一般的な辛さには自信があるが、かつて激辛つけ麺の辛さ10倍に挑み、脳天に響く唐辛子の辛さにただ耐え忍んだ過去を持つように、辛さの上限は意外に低い。結局、温泉玉子を追加オーダー、ご飯の助けも借りながら、ようやく完食までこぎつけて。

辛味と適度な刺激からやみつきになる汁なし坦々麺。その元祖となれば、いつかはこの店を訪れたい。辛めオーダーがまずかったのか、ちょっと辛すぎた。まずは、基本の味から入るがおすすめ。中心街にも汁なし坦々麺の店はあるから、買物で出てきた際に一度試してみるのがいいだろう。
きさくHPでネット通販をしているから、遠方の方はまずはそちらでお試しあれ

後日訪問、通常の辛さを食べたところ、とがった刺激に特徴がある坦々麺であることが分かる。辛めは、そのヒリヒリとした刺激が倍増するから、辛さというより、痛みを伴う刺激できつかったというもの。通常の汁なし坦々麺よりその刺激が強いから、ここが基準になると他店に物足りなさを感じるだろうな。辛さに不安がある人にここから入ることはおすすめしないけど、いつか訪ねてほしいと思うところ。
 
                                                      

 
 

冷めん家(激辛つけ麺)
場所:広島市中区十日市町2−9−22(十日市電停から横川駅方面へ徒歩2分)
電話:082−291−0004
時間:11時−14時、17時−19時、定休日:日曜、祝祭日、土曜夜
お店HP
普通(そば1.5玉) 900円
普通特(そば1.5玉、野菜・チャーシュー多め) 1200円
大盛(そば2玉) 1100円

激辛つけ麺発祥の店・新華園で修行し、1985年に広島二番目の冷麺屋として開店。激辛つけ麺ブームがくるのはその15年後で、ここがいかに歴史を持つ店かが分かる。

店は、紙屋町西電停から3駅目の十日市電停、繁華街から意外と近い場所に立地する。大通り沿いの派手な暖簾をくぐり店内に入ると、調理場を囲むカウンター席は既に埋まっていて、順番待ちの壁際の椅子に腰をかける。待機中に注文を終えた後、20分ほどで席へ。ちなみにこの店は、カウンター席のみとなる。

メニューは、冷麺のみ。今回は、そば1.5玉に野菜・チャーシュー多めの普通特を注文。激辛つけ麺屋で一般的な注文時の辛さレベルの選択はないけど、辛さを足してほしい場合は、タレの皿を渡して、辛くしてくださいと伝えればいいということを、後日知る。初利用にはハードルが高いけど、慣れてくれば好みの辛さを楽しめそう。

カウンター席は、目の前で調理の様子を見れるのもいい。カツオダシを中心とした醤油ベースのタレに、ラー油で辛味を足し、透明の深皿に一気にタレが出来上がっていく。出てきたつけ麺は、たっぷりのキャベツとチャーシューが乗り、普通特のボリュームに納得。さっそく、赤みを帯びたタレに茹でキャベツを付けて、タレの辛味を味わう。ピリッとした尖った辛さとは違う、醤油ベースのダシと絡み合ったまったりとした辛さが印象的。これは、通常8倍程度に増す辛さレベルとの差が原因とも思えるが、その中にしっかりと辛さが効いていたから、麺を絡ませタレのおいしさを感じながら、最後まで味わう。

辛さだけじゃないタレの複雑な味わいと、締まった麺のおいしさが、激辛つけ麺の特徴。ここでは、そのルーツを垣間見ることができ、これまで食べたつけ麺と比べながら、おもしろくおいしい時間を過ごす。

この店では、煙草と携帯電話が禁止されているから、要注意。ただ、ちょっと近寄りがたい雰囲気の店主さんは実は優しい人のようで、私語厳禁等厳しいルールで評価の分かれる新華園とは、サービス面の系統は違うらしい。まあ、滞在中周囲でほとんど会話は聞かれず、決して賑やかに過ごす雰囲気の店じゃないことは確かだけど。

冷めん家では、ネットで通信販売もしているから、遠方の方はお取り寄せで一度老舗の味を試してみては。
 
                                                      

 

とんかつ料理 さち(トンカツ)
場所:広島市中区堺町2−4−27
時間:11時−15時、18時−22時、定休日:無
特選ロースカツ定食(レギュラー120g) 1580円
特選ロースカツ定食(ジャンボ180g) 1980円
ロースカツ定食(120g) 1280円
ひれかつ定食 1280円

広島市中心街からなら、宮島行きの路面電車に乗り、小網町電停で下りたところ。ちょっと変わったおいしいトンカツ屋があると聞き、週末の夜に出かける。

通常メニューには、広島県産ポークを使用し、特選には広島県のブランド豚・幻霜ポークを使用。幻霜ポークとは、中国山地の穏やかな気候で育てられた豚で、細かな筋繊維と無駄な脂肪の少なさに特徴があり、その名の由来でもある霜降り状の上質な脂が、まろやかな旨みを感じさせるという高級豚。せっかくだからと、もちろん特選ロースカツ定食(レギュラー)を注文する。

出てきたトンカツは、パリッとした固い衣が特徴で、油っぽさを感じずに食べられるところが、好印象。ソースも、トンカツ屋おなじみの濃厚ソースではなく、大根おろしとニンニク風味の醤油系のタレで、あっさりと食べられる。期待した幻霜豚は、久々脂身に甘みを感じる上質なもの。厚みのある肉がおいしく、あっさりした味わいからも、あっという間に食べ終えて。

豚の味もよく分からないまま、濃厚ソースでご飯が進むスタイルとは対角をなし、これはおもしろいと感心。柔らかくなるまで浸すという食べ方にあるよう、衣の固さが大きな特徴。それも、衣を引き立てる、濃すぎず、薄すぎずの絶妙なタレがあってこそと実感する。さっぱり食べられ、ご飯の進みにも限界があるために、レギュラー120gじゃ、ちょっと量が物足りないのが残念。二人いれば、一人はジャンボ180gという選択肢もあるんじゃないかな。

結局好みなんだけど、個人的には、結構お気に入り。わざわざ遠方から出かけることはないだろうけど、いつもと違う料理を食べてみたいなら、一度出かけてみてはと思うところで。
 
                                                      

 
北部
 
 

竹琳(中華料理)
場所:広島市佐伯区五月が丘2−8−19(広域公園近く)
電話:082−941−0959
時間:11時30分−14時30分、17時30分−22時(火〜土)、17時30分−21時30分(日・祝)、定休日:月曜
ランチ ※セットは、ライス、小鉢、スープ
日替りランチ(前菜2種、メイン、副菜、点心、スープ、ライス、デザート) 1550円【平日のみ】
八宝菜セット 980円
すぶたセット 930円
マーボセット 950円
昼・夜
梨花コース(前菜2品、メイン3品、点心、麺or飯、デザート) 2800円(2名より)
竹林コース(前菜4種、スープ、メイン3品、点心2品、麺or飯、デザート) 3680円(2名より)

広島市中心部から高速4号を通り車で20分程(下道40分)、場所としては、山陽道五日市IC近くにある広域公園(ビッグアーチ)から、さらに西へと進んだ、広島郊外の住宅団地・五月が丘の一角に位置する。店前には、5,6台とめられる駐車場もあり、迷わず車で出かけたい。

店内は、掘りごたつ式のテーブル席となり、くつろぎながら料理を検討。日替りランチがお得だからと注文すると、本日土曜で、あえなく却下。店の売りである広東料理を基準に絞っていくも、人気料理を聞いてみると、八宝菜、麻婆豆腐や点心ということで、結局選んだのは、酢豚とマーボのセットと、単品で汁なし坦々麺を一つ。

広東料理の店の麻婆豆腐に大きな期待をしていなかったけど、ラー油と辛味噌がバランスよく絡まり、山椒の辛みがピリリと効いた味わいは、かなりの上級レベル。山口防府の奥快餐、広島の四川料理陳と比較したくなるオリジナルのおいしさに感心する。酢豚も、酸味具合が絶妙な甘酸っぱさで、納得のおいしさ。汁なし坦々麺は、本場志向で、広島風を食べ慣れた人には違和感がありそうだが、注文の際には注意が必要だろうけど。

それにしても、その料理のレベルの高さに、驚くばかり。これなら、もっといろいろな料理を食べるため、次は前菜やメインを数種から選べるコース料理を食べに来ようと、素直に思わせる。手頃な値段も魅力で、フカヒレの姿タンメン(1680円)や上海蟹とアワビ茸の煮込み(1980円)など、高級食材を使いながら、値段を抑えた単品が並ぶ。大衆中華料理の店でありながら、驚きを覚える料理のおいしさが評判となり、昼時には絶え間なく客が来店する理由に、納得する。

世の中、中華料理の店は多いけど、おいしさに納得する店は、数えるほどしかない。そんな意味では、広島市全域で見ても、ここは自信を持っておすすめできる店と言える。界隈に特に観光地があるわけではなく、わざわざ出かけるには少々遠いが、近くに出かける機会があるなら、ぜひ一度訪ねてみてはと思うところで。
 
                                                      

 

玉秀(韓国料理)
場所:広島市安佐南区西原4−43−22(アストラムライン・祇園新橋駅そば)
電話:082−874−6767
時間:17時−23時30分、定休日:無(要確認)
お店紹介HP
キムチ三種の盛り合わせ 780円
海鮮ユッケ
海鮮チヂミ 1200円
蜂蜜の手羽先(4本) 600円
和牛カルビのレタス包み 1280円
スンドゥブチゲ 900円(+ラーメン 600円)
玉秀ラーメン半熟玉子入り 940円

広島市中心地である紙屋町から、アストラムラインに乗り10分程のところにある祇園新橋駅のすぐそば。駅の出口にあるセブンイレブンから北へ20mも歩いた先のビル1階に、ガラス張りのお店を見ることができる。ちなみに、次で紹介する焼肉屋・心楽は、セブンを南へ10m歩いたところと、同地域の店となる。

いつも満席で、安佐南区界隈では、屈指の人気を誇るお店。住宅街から家族連れターゲットの店が多い安佐南区にあって、数少ない大人な居酒屋となる。客層は、サラリーマンや、女性同士の集まり、カップルと、にぎやかな中にも、少し落ち着いた雰囲気を作り出している。

予約が必要だろうなと思いつつ、とびこみで訪ねた今回は、週末ということもありやはり満席。席ができるという1時間30分後に再度訪ねて、ようやく腰を落ち着ける。

店内は、板敷きのテーブル席と、足を下ろせるカウンター席からなり、個室も1室ほど用意されている。20時30分入店時は、1回転しているにも関わらず、再び満席になっていたから、つくづく予約の必要を感じたもの。

料理は、通常メニューの他、黒板におすすめメニューがあり、韓国料理を中心に、創作料理が並ぶ。メニューに人気ランキングトップ10が紹介され、初めての利用でも、安心しておすすめ料理を食べることができるのは、いいところ。

キムチは、オーナーであるキムチメーカー自信の一品らしく、酸味と辛みの中に甘みを感じさせる上質もので、特に三種盛りに入るカクテキ(大根キムチ)は、お気に入り。海鮮ユッケは、他では見ないオリジナル料理。ハマチ、サーモン、イカといった新鮮な魚介の刺身に、ユッケの旨みがあるタレが絡まり、黄身が上に乗せられる。まさに、海鮮版のユッケで、濃厚なタレで食べる刺身がおいしく、ビールが進む。

ちょっと肉が食べたいと選んだのは、和牛カルビのレタス包み。お皿に盛られた4つのレタスと肉のセットに、値段の割りに量の少なさを感じるも、口の中でとける肉は確かに上物。大葉をアクセントに、おいしくいただく。人気NO.1の海鮮チヂミは、さすがのボリューム。プリプリのエビやイカが入るチヂミは確かにおいしい。ただ、いかんせん量が多く、2人程度だとこれだけでお腹がふくれるから要注意。せっかく来たなら、やっぱりいろいろな料理を食べたいから。

韓国料理屋に来て、手羽先を食べなくてもという思いはあるが、ここはおすすめ。揚げた後に蜂蜜のタレを付け、最後に砕いた唐辛子をまぶしたオリジナルの手羽は、甘さのあるジューシーな味わいに、ピリ辛の刺激が加わり、一気に食べ尽くす。最後の締めは、鍋。渡り蟹の海鮮チゲ、サムゲタン、ホルモン鍋(しょうゆ味)と数種あるなか、スタンダードのスンドゥブチゲを選択。おぼろ豆腐のとろけるような食感がチゲスープの辛さと合い、辛さだけではないあさりや豚肉によるスープのコクが、食を進める。スープのおいしさから、最後まで飲み、さすがにもう無理と、追加料金600円のラーメンを諦める。最後を炭水化物でしめたいなら、玉秀ラーメンを頼むといいだろう。これは、単なるラーメンではなく、チゲ鍋に乾麺が入った韓国鍋ラーメンだから。

各料理の値段が、千円前後と少々高く、いろいろ食べるとなかなかいい料金になるから、要注意。ただ、それぞれボリュームもあるから、4人前後で利用すると、種類も食べられてちょうどいいだろう。一方、11品3千円コースがあったりするから、多人数では手っ取り早く、コースにする方がいいかもしれないが。

オモニが作る韓国家庭料理をイメージすると、少し違う。日本人向けにアレンジされた創作韓国料理、どこか洗練された味わいは、上質な居酒屋の料理に近い。だから、どの料理も、外れがなくおいしく、一方、枠を超えるような驚きや、深み・温かみの印象が薄いのは、仕方がないことだろう。

料理の種類も多く、また行きたいというのが、正直な感想。辛味の効いた韓国料理はクセになり、その期待に十分応えてくれる店だから。わざわざ遠方から出かけることはないが、食を楽しみたい安佐南区の住民を楽しませる店として、重宝したい。

 
                                                      

 

心楽(焼肉)
場所:広島市安佐南区西原2−1−1
電話:082−875−6610
時間:17時−23時、定休日:月曜
牛タン塩 1050円
上カルビー 945円
特選和牛ロース 1050円
豚トロ 420円
ホルモン(小腸) 525円
冷麺 735円

広島高速交通アストラムラインの祇園新橋北駅を下りたところにある焼肉屋・心楽。郊外にある焼肉屋ながら、肉レベルの高さが、ここの売り。

店内は、テーブル席が10個程度あるが、週末にはかなり混雑するので、予約することが肝要。ちなみに、駐車場が2つあるようだから、こちらも予約の際に確認を。店内に案内され、まずはメニューを検討。といっても、定石通り、タン塩、カルビ、ホルモンを順に注文。タン塩は、大きさも量も十分で、一安心。ここ最近、千円近くするタン塩のサイズと量の減少化が多くの店で見られ、タン塩自体の注文を迷うところがあり。そして、カルビへ。上カルビーは、しっかりと霜の入ったカルビが、これまた十分の量。この値段で、脂の旨みを感じさせる肉が出てくるとは、ちょっと驚き。ホルモンも、溶け出した脂で炎に包まれながら、ぷりっぷりの食感を残す上レベルで。その他、白肉をいただき、冷麺で締めておなかいっぱいとなる。ちなみに、ここの人気は、生レバーのようで、のんびりしてると売切れるようだから、要注意。

なんといっても、牛肉がおいしい。一定レベルの質を求めると、躊躇するような値段を平気で付けてくる昨今の焼肉業界。そんな中、こういう質のいい肉を、手頃な値段で食べさせてくれる店は、なんともありがたい。はっきりいって、焼肉とはどこでも食べられるし、中心地に出、金を出せば、質のいい肉を出す店は、いろいろある。だからこそ、気軽に行ける自分の生活圏内で、おいしく、値段以上に価値のある店を抑えておくのが大事だと思っている。

店内は、こぎれいで、家族利用だけじゃなく、仲のいい二人で出かけても申し分ない。店員さんのサービスも、気持ち良さが残り、文句なし。ただ、わざわざ遠方から求めて来る店ではない。それでも、ファミリー層が厚い郊外で、このような店があることはありがたく、近辺にお住まいなら、ぜひ一度行ってみることをおすすめしたい。
 
                                                      

 

レストランみよし(焼肉)
場所:広島市安佐南区中須2−14−7
電話:082−831−8929
時間:11時−14時、17時−23時、定休日:火曜
お店HP
焼肉ランチ 1050円
極上セット(2〜3人前) 6300円、カルビセット(2〜3人前) 3280円
特上かルビ 1600円、上カルビ 1400円、カルビ 780円
並タン塩 850円、ホルモン 520円、豚トロ 580円
テグタンスープ 580円、

アストラムライン古市駅から、徒歩3分程度。1階には、又三・三次きん菜館(産直野菜直売所)があり、農協直営焼肉レストランとなる。店内は、テーブル席の他、半個室の掘りごたつ式座敷がある。雰囲気に期待はできないが、家族や友達とわいわい焼肉をするのには、問題なし。できるなら、座敷でのんびりくつろいで食べるのが、おすすめ。

ここの特徴は、JA三次直営店で、県北の豊かな土地で育った広島牛と新鮮な野菜を使っていることにあり、店内入口には、仕入れた牛肉のレシートを掲示し、産地と生産履歴を確認できるようにもしている。広島にいてもなかなか出会えない広島牛とは、県東北部の比婆地方で農耕牛としてのルーツを持つ。明治後、肉牛の需要が求められるようになり、県外牛(但馬牛)との交配による改良を進め、昭和61年に2系統となっていた比婆系と神石系の交配を行い、広島牛が誕生したという。肉質の特徴は、筋繊維が細かく、むだな脂肪が少ないことにあり、和牛ならではの繊細な味わいに深い「コク」と豊かな風味が加わるという。ちなみに、広島牛とのブランドは、格付4等級以上に付けられるものだとか。

広島牛が食べたくて出かけ、まずはメニューを研究。セットは、メニューの内容が中途半端で、選びにくい。ということで、単品から選択。高いものと安いもので値段がはっきりと分かれているのが特徴で、カルビを例に出すと、上カルビ1400円、カルビ780円と倍近い差。広島牛の赤身を味わうことが目的だから、特に霜が入る必要なしと、カルビ、並タン塩等廉価品を注文。

肉は既に切り分け冷蔵されているようで、お皿まで冷たくなった肉が机に並ぶ。頼んだサンチュは、ちょっと驚く大盛りで、さすが農協直営と妙に感心しながら、肉を焼き始める。タン塩は、7枚付き、それぞれかなりな厚切りに感心。厚みは、タンの旨みをしっかり味わえる重要な要素だということに気付く。まずは、塩で食べるものから焼いてくださいということでトントロを味わい、続いてテグタンスープへ。辛味のあるスープは、牛の旨みがしっかりと溶け込み、なかなかうまい。これなら、ご飯が入るテグタンクッパを締めにもってくればと思ったり。さて、カルビ。脂の入らない赤身は、それなり固さがあるが、その分噛むほどにコクのある旨みがじわっと広がる。値段相応の筋にも時に出会うが、肉本来の旨みを久々味わえ、かなり満足。実は結構赤身好きなとこがあり、広島牛という赤身のおいしさを一つの売りとしている肉を食べられることは、評価が高かったりする。ホルモンも、プリッとした厚みが嬉しい。大腸を使う上ホルモンもあるが、プリプリ感を味わいたいなら、小腸を使うホルモンの選択を。

タレは、さらっとしたオリジナルで、好み。また肉も、一皿にしっかり量が乗っているのもいいところ。焼き野菜も肉皿にそれなり乗ってくるし、一人三千円もあれば、満足いくと思う。ただ、ちょっと贅沢にと特上クラスを加えた瞬間、大衆焼肉屋クラスを超えてしまうから、よく考えながら注文を。気軽にも、ちょっと贅沢にも使える便利な店。雰囲気ではなく、広島牛を味わいたくなったなら、ここを訪ねたい。
 
                                                      

 

郷や 深川製麺場(讃岐うどん)
場所:広島市安佐北区深川7−39−4
電話:082−841−3326
時間:10時−14時、定休日:第1日曜、祝日
締めたての麺(一玉) 200円
締めたての麺(二玉) 300円
替え玉(一玉) 100円
釜ぬきの麺(一玉) 250円
釜ぬきの麺(二玉) 350円

広島市の外れにある、広島初の製麺所型さぬきうどん店。なかなかイメージのつきにくい安佐北区深川とは、広島ICから、8km程北東に行ったところ。広島市から三次市へ向かう幹線道路・県道37号線を三次市方面へ、芸備線の線路が左手に見え始めて数百m進んだ先に、青色鮮やかな郷やの幟を見ることができる。

郷やとは、広島市内で数店舗を構え、本場のさぬきうどんが食べられるお気に入りの店で、その店舗用の麺を作るのが、この製麺所になる。そして、できたての麺を食べてほしいという主人のこだわりから製麺所の横に設置されたのが、このお店というわけ。

セルフ式も、注文の仕方が壁面に書いてあるから、一安心。@「一玉」と玉数を注文、A麺の入った丼をもらい、隣にある好みのだしを入れる、Bわかめ等うどんの具材を乗せ、C好みの天ぷらを選び、D会計という流れ。

店舗のように、うどんの種類がないことは、ちょっと寂しい。でもそれは、かけとぶっかけを基本とし、麺そのものを味あわせるさぬき本場のスタイルであり、だからこそ、純粋に麺のおいしさを感じられるものともいえる。うちたてエッジのある麺を味わいながら、近くで本場のさぬきを食べられる喜びを感じる。

だしの熱さ等、完成度としては、店舗のうどんが上の部分もある。それでも、この雰囲気、できたての麺はここならではの味わいで、一度訪ねてみてはと思うところで。
 
                                                      

 
 

麺遊亭(激辛つけ麺)
場所:広島市安佐南区沼田町大字伴3524
電話:082−848−5173
時間:11時−14時、17時−21時、定休日:日曜
つけ麺 中(1.5玉) 1000円
チャン麺 中(1.5玉) 900円
チャン飯 中 1000円
ランチタイム むすび1個サービス

高速道路五日市ICを基準にすると、すぐ側の広域公園を通り広島市内方面へ5分ほど、アストラムラインで言えば伴中央駅が最寄駅となり、駅から500mほど東へ行ったところにある。なにより場所が分かりにくい上、少々不便な地にあるから、基本的には安佐南区界隈に住んでいたり、近くを訪ねる機会がある時の選択肢としたい。

メニューは3品で、つけ麺、チャン麺、チャン飯からなり、いわゆる広島発祥の激辛つけ麺の店となる。広島市内のつけ麺店を食べ歩いて研究し、つけダレになにより自信を持つという評判は、食して実感。魚介類や昆布など15種類の食材を使っているというつけダレは、辛さの中にしっかりと深みのあるコクを感じられ、くせになるおいしさ。辛さも個人標準の7倍で十分な刺激を堪能する。キャベツの茹で加減、ネギのボリューム、麺の締まりのある食感とつけダレとの絡み具合、どれをとっても申し分なく、激辛つけ麺として理想的な仕上がりとなっている。

個人的にお気に入りの激辛つけ麺屋「辛部」は、サラッとしたつけダレに酸味が加わり、深みを感じさせる味わいとさっぱりした後味のバランスを高く評価していたものだが、麺遊亭のコクのあるつけダレを思うと少々物足りなさを感じてしまうといったとこ。

激辛つけ麺としては、市内でもトップクラス、わざわざ出かけて食べたくなるおいしさだが、なにせ立地条件が悪い。市内への買物ついでに寄ることもできないし、ここを訪ねても周りに何も娯楽施設がないという現状が待ち受ける。駐車場8台完備と車で安心して来店できるが、その環境を思うとなかなか思い切っておすすめすることができず。辛さだけじゃなく、深みのある味わいが癖になるのが、激辛つけ麺の魅力。一度訪ねるときっとそのおいしさの虜になるはずで、いつかここにたどり着いてほしいと思うばかりで。

ちなみにチャン麺は、温かい激辛かけ麺で、つけ麺同様辛さが選べる。これはこれでおいしいから、一度お試しあれ。さて、広島市内から3,40分要する安佐南区伴周辺の立地の悪さをいろいろ書いたが、広域公園近くであることから、Jリーグ・サンフレッチェ広島の試合観戦ついでの利用ができることに気付き、参考までに。
 
                                                       

 

やまさ家(お好み焼き)
場所:広島市安佐南区高取北1−4−30 サンビル1F
電話:082−872−1121
時間:11時30分−13時30分、17時30分−22時、定休日:月曜
肉玉そば 680円
マヨネーズ(1袋) 30円

広島お好み焼き界に君臨する八昌系の一店舗、ロペズで修行した店主が経営する店。広島市郊外にありながら高い評判を聞いて、楽しみに訪ねる。

時間は、13時30分と閉店間際ながら、まだ店外には行列があり、人気の程を知ることができる。10分ほど待って、カウンターに案内され、メニューを検討。お好み焼きの他、牛タン(800円)等サイドメニューがあり、八昌居酒屋スタイルを感じながら、王道の肉玉そばにマヨネーズ(30円)を付ける。

楕円形のお好み焼きは、見た目こじんまりした感があるが、高さのある厚みにより、十分のボリュームとなっている。カウンターの端に箸が置いてあるが、わざわざ取るのもめんどくさいから、めずらしくヘラでいただく。食べやすい方を選べばいいことだが、久々ヘラで食すお好み焼きのおいしさを思い出したから、ここで一言触れるもの。楕円形のお好み焼きは、適度な柔らかさとまとまり感が共存し、ヘラに乗せても型崩れしない。それでいて、口の中に入れると、ほろっと崩れ、その絶妙な加減に感心。また、ヤケドをしない程度に、鉄板直火の熱さが伝わる加減が、お好み焼きを一層おいしく感じさせる。そのバランスに、この店の秀逸な焼きレベルを見る。

十分蒸らしたことによりキャベツの柔らかさと甘みを感じられること、そばにしっかりと味がつきお好みソースに頼らずおいしさを味わえることも、高評価。なにより気に入ったのは、上に乗る半熟卵。お好み焼きに絡むトロッとした卵が、甘みのあるコクをもたらし、なんともよく合う。

八昌というと、しっかり焼き上げたパリパリのお好み焼きをイメージするが、ここは焼き上げながらもふんわり仕上げとなっているから、別物と考えた方がいい。ただ、個人的にはこちらの方が好みで、一度食べに行ってみてはと、自信を持っておすすめしたい。


場所は、アストラムライン高取駅のすぐそばにあるビル1F。高取駅の位置関係は、高速道路五日市ICと広島ICのちょうど真ん中辺りとなり、広島市内から20分程度と少々不便な場所になるが、高速道路を使って市内に買物に行く際には、立ち寄りやすい場所と言える。

難点は、13時半閉店という、思った以上に厳しい設定。場所柄移動時間を要し、アストラムラインと平行して走る道路は、4車線と幅広だけど、交通量が多く混む可能性が高いから、余裕を持って出かけたい。ただ、13時30分を過ぎても、待ち客がいると入れてもらえる感じがあるから、とりあえず到着したら、諦めずに店主に聞いた方がいい。14時頃までやっているだろうと初めて来店した際は、山口ナンバーの車を見て、山口から来たならもう一頑張りするけどと声をかけてもらったもので、そんな柔軟性があるところだから。(次に行きにくいから、広島在住なんでまた来ますと帰ったけど)

駐車場は、ビルの裏等に12台あるらしい。ビル裏の3台分は見つけたが、他はどこに・・・。この3台は常に埋まっていることが多いから、そんな時は、直接確認を。
 
                                                       

 

きこり(お好み焼き)
場所:広島市安佐南区中筋2丁目5−30
電話:082−870−5208
時間:11時−15時、17時30分−23時、定休日:月曜(祝日は、翌日)
そば・肉・玉子入り 700円
マヨネーズ 80円、ピリ辛麺 50円
豚キムチいため 450円
薩摩地鶏塩焼 600円
広島カキ焼 800円

安佐南区役所近く、広島ICからも5分とかからない、アストラムライン中筋駅のすぐそばにあるのが、ここきこり。ウッドデッキ調の店内は、ゆったりとくつろげ、一人利用のカウンター、2〜4人利用のテーブル席、10人程度まで対応できそうな奥の座敷と、多様な利用が可能な造りとなっている。

各席に鉄板はなく、熱々の鉄板皿で提供するのが、この店の特徴。もちろん、最後まで十分に熱さを保ってくれるから、これはこれで合理的な方法だと納得する。メニューは、マヨネーズが別料金なのが残念だが、ぜひこれは注文してほしい。お好み焼き表面を埋め尽くすほどに網目状にかけられたマヨが、お好み焼きのおいしさを引き出してくれるから。

ここの特徴は、厚みのあるふっくらお好み焼きであること。ボリュームたっぷりの野菜と辛めのカープソースの相性がよく、お好み焼きのおいしさを実感しながら、最後まで楽しめる。こだわりを感じるお好み焼きで、住宅街にあるお好み焼き屋レベルを軽く超える味わいにファンも多く、昼時になるとご近所さんが多く訪れるのも、納得がいく。

夜の居酒屋利用も、個人的にお気に入り。鉄板焼きメニューを多く揃え、しめに食べる本格お好み焼きは、広島ならでは贅沢なひと時。なにより、若い店員さんの元気がよく気持ちのいい接客も、好印象。

わざわざ遠方からという店ではないだろうが、安佐南区界隈に住んでいるなら、一度訪ねてみてはと思う。こじんまりとした、なんとも過ごしやすい雰囲気も、お気に入りの理由の一つだから。

 
                                                       

 

ねぎ庵(お好み焼き)
場所:広島市安佐南区川内5丁目32−9
電話:082−831−7289
時間:11時−14時30分、17時30分−22時(土日祝11時−22時)、定休日:無
肉、玉、そば 650円
ねぎ庵スペシャル(肉、玉、そば、イカ天、ねぎかけ) 750円
マヨスペシャル(肉、玉子ダブル、そば、イカ天、マヨネーズ) 850円

高速道路広島IC近く、緑井のフジグランを目印にすると分かりやすい。倉庫のような建物の2階が店舗で、店前に車を4,5台止められる駐車場がある。昼時はすぐに満車になるけど、100m程離れた第2駐車場により、計14台の駐車が可能となっている。

倉庫の中に入り階段をあがると、木造による手作り感あるおしゃれな内装となっており、どこか落ち着く雰囲気がよし。カウンターから、座敷テーブル、6人用テーブルと多様な席には、それぞれに簡単な仕切りがあるから、周りに気にせずくつろいだ時間を過ごすことができる。

今回注文したのは、マヨスペシャル。お好み焼きは、しっかりと焼き上げ、野菜の甘みを味わえるタイプで、全体的なまとまりがよくおいしい。たっぷりのマヨネーズも、最後まで飽きることなくボリュームあるお好み焼きを楽しませる。ただ、この店の特徴である仕上げに使うガーリックパウダーには、好みが分かれそう。せっかくお好み焼きとしての完成度が高いのに、終盤はニンニクきつさから少々つらさを感じ、もったいないなと思ったもので。

テーブル席でもミニ鉄板に乗せて出してくれるので、熱さを感じながら食べることができる。お好み焼き本体への評価は高く、次はガーリック抜きが可能か聞いてみようと思うところで。広島IC近くと場所も便利だから、おしゃれな雰囲気で味わえるおいしいお好み焼きとして、広島に立ち寄る際の選択肢にしたい。
 
                                                      

 
 
 
 
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