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トコトコ越後旅日記 
弥彦着

新潟駅からJR越後線で吉田駅へ50分、そこでJR弥彦線に乗り換え、10分程で到着するのが終点の弥彦駅。
ここが、今回の1日目の宿泊地となる。
何の気もなく、宿を決めた結果が弥彦の地というわけだったんだけど、ここが意外に由緒ある土地で、思わぬ幸運で。

弥彦とは・・
新潟県の中央に位置し、弥彦山の東山麗に位置する弥彦村がその場所となる。
村域は、佐渡弥彦国定公園の弥彦地区の中心部を占め、古くから弥彦神社の門前町として栄えてきたとこ。
この弥彦神社は、新潟の一の宮といわれるとこで、県内で初詣客が最も多い神社なんだとか。
そんな由緒ある土地に宿泊したので、宿の感想も併せて書いてみる。



・・・・・
弥彦高台の宿 森のいずみ

さて、どうやって宿に行こうかなと弥彦駅到着前に思案しつつ、気付いたこと。
まず、宿への行き方を書いた地図をプリントし忘れたこと。
&予約画面をプリントアウトした用紙に書かれた、18時までにチェックインしないとキャンセルする場合がありますとの文字。
吉田駅で弥彦線に乗換え、電車に揺られながらこれに気付いた時の時刻は、17時50分を過ぎたとこ。
こりゃまずいと焦りだす。
まあ結果は、案ずるより・・ってな具合に、急いで宿に電話して、もうすぐ弥彦駅に着くこと、行き方が分からないことを説明すると、駅に迎えに来てくれるとの返答をもらい、一安心。

18時6分弥彦駅に到着し、宿のミニバンに一人乗り込み宿に向かう。
高台とは聞いてたけど、駅からは4キロ程度のなかなか遠いとこで、弥彦神社からも徒歩30分はかかりそうだなと。
到着後の観光は諦め、宿周辺で過ごそうかなと考えつつ、宿に到着。




チェックイン
宿は結構大きなとこで、こじんまりした旅館じゃないなと最初の感想。
宿の受付で、なにやら騒々しい対応を受ける。
一人利用って言う後ろめたさから、こっちが悪いような気がして下手下手の応答をし。
なんのプランですか?なんて聞かれるから、「花鳥コース(15000円)」で予約したはずですがと答える。
いまさら一人じゃ利用できませんなんていわれたら終わりでしょ。
こう背水だと非常に謙虚な人間なんで。
一応予約画面をプリントしてたから、それを見せたらコピーさしてくれだって、こりゃ大丈夫かなと一抹の不安。

結局帰りに聞いたところ、明日24日の宿泊で予約が入ってたんだとか。
ちゃんとプリントしててよかったよ。
最近楽天トラベルの予約サイトが宿と手数料の値上げで喧嘩してるから、取り扱いやめましたなんて可能性も・・と一人考えてたんだけど。
到着時は、こんな歓迎されない対応ならネット予約やめればいいのにって思ってたけど、その後の居心地の良さがそのことを忘れさせ、朝チェックアウト時に昨日は不快な思いをさせなんて謝られるも、最初なんのこと?と気付かなかったほどで。
そんな宿での過ごし方を、さて披露。


外の景色
高台ってのがうりなだけあり、宿の周りからは下方の平野を眺めることができる。
ここは展望貸切露天風呂(45分2100円)という人気施設があり、まさに障害物なく遠くの景色を眺めつつ自然を満喫できる。
ちょっと風邪気味ってことと、金払ってまでねという理由から利用せずも、一人じゃなかったら考えたかも。
一人45分も何するのさ・・なんていいつつ、夜景なんてかなりよさげな雰囲気で気になるとこでした。




宿内部
広々した1階受付で手続きをし、辺りを散策。
装飾物がいろいろ置かれるロビーには、片隅にゲームコーナー、お土産売り場など旅館ならではの施設がいろいろと。
新聞もそれなりにそろってたけど、結局ロビー利用は着と出の数分のみ。
一応施設研究を兼ね、うろうろはしてたけどね。




チェックインを終え、2階の部屋に案内される。
こういう旅館で、ポーター(荷物運びのおっちゃん)が付くとは、なかなか感心。
部屋の入口に、○○様1名 夕食部屋だしの張り紙。そんな部屋前に書かなくても・・と思うも、宿の都合だから仕方なし。
部屋に案内されて、この後担当のものが来ますからとの説明を受け、一人くつろぐ。
結構広い部屋で、まずそれに感心。




60超えたおばちゃんが程なくやってきて、まずお茶のサービスを受ける。
これはこれはとお礼を言いつつ、しばし雑談。
先日の新潟地震の話をちょくに聞いてね、弥彦もそりゃ揺れたみたい。
車に乗ってた人が、なぜか前の人がふらふらしだして、酔払い運転かと思ってたとの感想も聞く。
聞き上手の本領発揮で、おばちゃんの話をいろいろ頷きながら聞いたんだけど・・・、新潟弁混じるその会話の中身は2割程度しか理解できず。
いつもいまいち理解できない会話も途中修正できるのに、修正するタイミングさえ分からず、「ははは」なんて愛想笑いを振舞いつつね。
でも、ほんと人のいいおばちゃんで、気分まろやかに過ごせました。
この人が、食事の世話や布団しきまでやってくれてね、料理を運ぶ時にも半理解のまま、いろいろ話をしてたわけで。


風呂
食事の時間を19時30分にお願いし、その間1時間、宿周辺の散策やお風呂に入って過ごす。
弥彦は、弥彦温泉との名で呼ばれ、昭和34年に温泉が湧き出、門前町・宿場町としての古い旅館が温泉街に変わったとこ。
となると今回の宿も?とちょっと期待したとこだけど、高台にある関係から温泉がひけないとの説明を申し込み時に知る。
大きな風呂には入れたらさして不満ないしと、期待せず風呂場に行って驚く。
いろんな工夫がされてて、まさに温泉そのものなのよ。

まずはガラス張りの壁で、開放感あふれる造り。
お風呂はきれいで、気持ちよく利用する。
内湯は、ミネラルがお湯に溶け出すという石を風呂の中の一角に沈め、効能のあるお湯を作り出している。
温度も少し熱めで、内湯としては文句なし。

さてさて、やはり紹介したいのは外湯で。
なななんと、露天風呂付きでした。
湯は熱めで、やはり露天はこうじゃなくちゃと、一人満悦。
もちろんここもただのお湯じゃなく、湯の花がお湯に入れられ、体の芯からの温まり具合などまさに温泉そのもの。

ところで、湯の花とは・・・
温泉沈殿物で、各種微量元素を含み、入浴によりミネラル分を肌より補給できるというもの。
一般的な温泉より高い効果があるといわれ、体もポカポカ温まる。
この風呂の場合だと、
成分は、硫黄・マグネシウム・ケイ素・カルシウム等
適応症は、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、疲労回復等々々。
って感じで、普通の温泉と変わらんってのが感想でした。

開放感あふれる露天風呂は絶対ほしいとこで、もう大満足でね。

     


この宿はお風呂に力を入れてて、今回入った無料の風呂とは別に有料の風呂もある。
それが、宿の屋上にある展望貸切風呂で、料金は45分2100円という値段。
ここは高台だから、夜景なんて町の明かりが遠くに見え、ほんとうにいい雰囲気みたい。
4〜5人で利用できる大きさみたいだけど、一人で45分はとてももてあますとはなっから諦めてて。


夕食
今回1泊は旅館に泊まると決めてたのは、なによりおいしい料理を食べたかったから。
のんびりくつろいで、部屋での食事を楽しみたくて。
この宿は、口コミ情報で食事がおいしく、しかも量が多いなんて理想的な高評価を受けてたとこ。
自然期待して行ってまして。

宿泊コースは、料理の質によっていくつかあるけど、今回利用は、最も廉価な「花鳥コース」15,000円。
花鳥コースの利用者の満足度も高かったし、金銭的にもやっぱり1万5千円が限界かなと。

担当のおばちゃんが料理を運んでくれて、テーブルに並べられる。
ネット申し込み時、ビール一本サービスって書いてありましたよって伝えて、瓶ビールを無料で手に入れる。
新潟ならやっぱり日本酒ってことで、奮発して。
ほら、誕生祝いも兼ねてさと、自身の知る最高酒「久保田 万寿」1合(徳利一杯位)1800円を。
この上は、1合2200円位で「夏子の酒」の題材になった幻の米を使った日本酒あったけど、ここまでは手が出ずに。

まず手始めにビールで乾杯、のどを潤す。
そして、さっそくお酒をお猪口に注いで、28年間に乾杯といく。
なんていうか、水のように滑らかな飲み味の中、しっかりと感じる香と日本酒らしい旨みを感じる。
なによりこの飲みやすさがいいのよねと、一人悦に入る。
1合なんて、とてもじゃないが許容量超えてるなと思いつつも、これだけは飲まなけりゃと頑張りだしたのは、料理も終盤に差し掛かったまだ先のことだから、また後で。

一堂に会した料理を前に、さてどれから箸をつけたものかとしばし検討。
今回の料理をまず紹介。
魚介類(たこ・えび等)のマリネ
刺身(まぐろ・はまち・白身等)
枝豆
卵豆腐と海老等の
魚のフライ
ところてん
豚のみそ焼き鍋
味噌汁・ご飯




刺身は、ほんに魚の旨みがにじみでてきて、うまかった。新鮮さもあるだろうし、なにより素材がいいんだろうな。
こういうとこでマリネをだすってのもめずらしい。新鮮な魚介での調理だから、これもなかなか。
ところてんは、ちょっとおすすめ。普段ところてんといえば、カルキくさくてきらいな部類なんだけど、やっぱり水どころは違うね。久々うまいなって思うところてんに出会った。さっぱりお口直しにもなってもなってよかったな。
鍋の豚は、もち豚だろうな。ジューシーな豚が印象的で、蒸し焼き調理も時間がたっても身の柔らかさはそのままで。
いやいや、これもまたうまかったよ。

ご飯はもちろん米どころ新潟産を・・・と自信を持っていいたいとこだけど、この辺からすっかり酔いがまわってきてね。
とにかく日本酒1合飲みきろうと、一生懸命杯を飲み干していったわけさ。
もうそろそろなくなるかって思っても、ちっとも徳利の中はなくなる様子なく。
今日一日は、徒歩で5,6キロ超は余裕で歩いてるでしょってなほど炎天下の中動いてた。
移動中ちょくちょく寝てたけど、睡眠4時間弱朝4時前に起床ってのもあり、すっかり疲れがたまってたみたいで。
う〜っとりうとうととね、デザートのアイスを食べ、ちょっと横に傾いたとこまでなんとなく覚えてるけど、いつの間にか眠ってたみたいで。
デザート持ってきた担当のおばちゃんが、食べ終わったら内線9番で呼んでくださいねっていって、わかりましたって酔っ払いつつ元気に答えたまでは良かったけど、もちろん連絡などしてるはずもなく。
はっと物音で目が覚めた時は、おばちゃんが食器を片付けてるとこでした。
いや、まいった。まさか酒を飲んで寝るとは、久々のことだなと。
うーん、でも気持ちよかったな。

結局ビールは1/3程度しか飲んでないし、日本酒も残ってる状態。
もういいですなんていったけど、夜にまた飲みなさいって残して下げていっちゃってね。

まさに評判どおり、おいしくそして腹いっぱいに料理を食べれて、自信を持っておすすめできるとこ。
おばちゃん曰く、若い料理長が、いろいろ工夫して料理を作ってるらしく、なるほどと納得してました。



快適な睡眠の後、朝7時に目が覚める。
8時に朝食ってことだから、それまでに朝風呂に入ろうと、予定通りの起床。
旅の楽しみは、朝風呂よね。
っていうか、どちらかといえば朝風呂さえ入れればそれで満足なたちで、しかも露天が味わえるかと思えば文句なし。
朝のすずしげな風が漂う中、あっつい風呂で感慨にふけり。いや、気持ちよかったな。
朝のさわやかな感じが伝わるかな?




朝食
朝食がつくのが、ビジネスホテルとの違いよね。
手作り料理のバイキング形式で、素朴な地元料理って感じだったかね。
鮭が有名っていうだけあって、普段見かけない大きめの焼鮭を選ぶ。
味噌汁は貝汁だし、ちょっとした手間が嬉しいとこ。
ホテル並みにオレンジジュースがなかったのが、個人的には残念なとこかな。
調子にのって量をとりすぎ、全部食べるのが辛くて。

     


いやいや、なにより辛かったのは、大広間での食事だった。
夕は部屋食で気にせずすんだけど、この大広間で家族連れ、カップルが仲良く朝食食べてる中、一人ぽつんと食べる食事。
変わった人空気をひしひしと感じてね。
そりゃどことなくみんな俺を避けて席に座るわけさ。
まあ、それはそれで気楽でいい。
ところがね、席が埋まるとまあしかたない。
8人連れの大家族がやってきて、自然スペースの多いうちの周りに座ってきてね。
みんな座ってみれば、俺を囲うように一団ができあがり・・。
そりゃないでしょと思いつつ、ここで席立つのも負けだと、平気な顔して家族に交じって最後まで悠然と朝食を食べる。
いや、まさかよその家族の中に入って食事するとは思わんかった。
もちろん一人身は自分だけだったし、うーん、やっぱり旅館はちときついなと思ってみたり。


チェックアウト
なんか気を使うとこもあったけど、泊まってみてその感想は、その値段出すだけ旅館泊の価値あるなってこと。
想像以上にくつろげ、心を休められ、充実感いっぱいだった。
泊まれれば同じなんて考えもあったけど、ただ泊まって何の思い出も残らないビジネスホテルとは明らかな違いを感じた。
サービスがいい上料理がおいしいっていう旅館レベルが高いとこだったこともあり、今回に関しちゃ大成功。
一人泊だと値段が高くなったり、なんとなく受け付けてない雰囲気があったりとそんなとこが多いけど、歓迎色があるとこ見極めれば、十二分に楽しめるなと。
ちなみにここは、一人でも二人でも値段同じで、これが選択の決め手となった一つの要因。
人のいい、おじちゃんおばちゃん店員さんに見送られ、宿を出る。
思い出にと、自分入りで一枚撮ったんで、載せてみることとして。



弥彦高台の宿 森のいずみ
新潟県西蒲原郡弥彦村弥彦2766−1
0256−94−2400
http://www.izumi.yad.jp/





弥彦神社


チェックアウトした時刻が、9時10分。
弥彦線は、2時間に1本程度ののんびりした路線で、10時05分発の電車に乗り遅れると大幅に予定が狂うことに。
今回旅の目的地「長岡」へ、少しでも早く着いて行動しようと、この電車に乗ることを前提に行動開始。

車で宿から送ってもらい、弥彦神社におろしてもらう。
ここから駅まで歩いて15分程度でしょうと予測し、神社にお参りした後駅に向かおうかと。
せっかく弥彦に来たってこともあるし、前書いたように弥彦神社とは新潟一ノ宮といわれるとこだけに、見とこうかなとね。

弥彦神社とは・・・
弥彦山の東麗、杉・ケヤキの森の中に社殿を構えた越後国一ノ宮。
越の国に製塩・漁労・農耕の技術をもたらした天香山命(あめのかごやまのみこと)を祀り、古くから信仰を集めている。
現存の社殿は1916年(大正5)に再建され、弥彦山を背にした荘厳なたたずまいを見せる。

お世話になったお礼を言いつつ宿の人と別れ、さて神社の入口へ。
朱色の鳥居をくぐり、境内へ続く道を歩く。
大きな木々に囲まれ歩く石畳の道は、朝の新鮮な空気とあいまり、なんともすがすがしい。
道の長さ、広さからその規模を容易に想像させるとこ。

     


神社もまた荘厳という表現が似つかわしい造りで、心落ち着くとこでした。
よその氏神様に難しいお願いしてもねと、表面的なお願いをいくつかして。
まあ、毎度5円の賽銭で、近況報告といざって時はよろしくね程度を伝えるくらいが参拝の基本でね。
表面的なってのは、家族の健康程度をってことなんだけど。
おみくじを一つ引き、末吉をあてる。
隣のおじさんグループから聞こえる、「ここ大吉しかでんのんじゃないか」ってな感想に少々へこむも、書いてることがよかったから素直に受け入れる。
願望 少し暇がかかるが叶う、学問 時期はいま全力を尽せ、なんて前向き意見にちょっと励まされ。
おみくじってのはなかなか心にしみる忠告をもらえるから、その時だけだけど・・、おおいに価値を見出してますよ。




境内裏からロープウエイに乗り弥彦山公園へ行くことができる。
5分程度で山頂に着き、そこから越後平野を流れる信濃川、日本海に浮かぶ佐渡島が展望できるとか。
高さ100mの展望塔もあるとかで魅力的なんだけど、なにせ時間がなくて。
この日は朝から曇ってたしね(曇り程度の方が佐渡が見えるとは、駅売店のおばちゃんの話)、機会があれば行ってみたいと思うんだけど。



門前町から弥彦駅へ

弥彦神社から駅までは、温泉宿やみやげ物店が並ぶ門前町になってて、なかなか賑わいのあるとこ。
同じく門前町の防府の振興策の参考にならんかななんて考えつつぶらぶら道を歩き、駅に向かう。
門前町を過ぎたとこで、おいしそうな店を見つけてね。
温泉まんじゅう屋の「越後弥彦 なかむら」というお店。
湯気をたてながら作ってるとこにひかれ、看板に書かれた金賞受賞という言葉に購入決定。
2,3個でもいいんだけど、そうもいかないみたいだから8個入り(600円)を購入。
これから続く電車移動中にでも食べようかなとね。




10分前に駅に到着、そして無事出発とね。
駅も神社のある町らしく趣向を凝らした造りだから、一枚写真を。








弥彦村