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05年11月末、まだ旅の予定など何もない中、とりあえず行動の自由を確保するため、パスポートを再取得。
そして、クリスマスから年末にかけての連休が確定した時、日本脱出をほぼ決意する。
1年前の津波被災に懲りず、海外でじゃなきゃ得られない何かがあるは既に確信。
数少ない違う世界を見る機会、これまでと違う場所、そして時間と金をかける価値のある都市。
そうだ、今この時に、世界の中心アメリカ・ニューヨークをこの目で見ようと決意する。
世界の中心を踏みしめて 
プロローグ

旅決断


まずそのスタートは、年末休みの確保から。
今年異動後初の年末、その仕事の状況を探りつつ、平日3日の年休を加え、大型12連休を確保する。
年末休みを確保したあと、さて考えるは何をしようかというもの。昨年規模の長期休暇、家にいるんじゃもったいない、今しかできないこと、視線は自然と外を向く。休みの確保が決まった、その日に飲んだ友達に、ニューヨーク行ってみたらと投げかけられる。

過去4度の海外、常に南に下る旅だった。東西に自分の求めるものを感じない、時間と金をつぎ込む価値を見出せない、そんな理由からだった。東南アジアには、心の渇きを満たす、体全身で感じる魅力があふれている。自分の原点に立ち戻りに、新たな自分を発見しに、今後のあり方を確認しに、確かに得られる答えを求めるなら、無条件でこの地をあげる。

そんな思いと裏腹に、同時にこんな思いにぶち当たる。少ない機会を、確実なその場所だけに限定し、新たに得られる何かを放棄してるんじゃないのか。変化を避けてる見えない壁が、いつの間にか自分の中にできてるんじゃないのかと。


そんな中、突然受けた提案、ニューヨークに大きく心を揺さぶられる。
旅の経験で見せつけられた、アメリカ人の懐の深さ。その母体であり、そして、文化、経済、政治、どれをとっても今この世界の中心たる地、ニューヨーク。本質を知るためには、まずその最高峰に触れるべきとは自分の価値観。4年間東京に住んだことのなによりの価値は、日本の最高峰に触れたことだとは、今でも思う。世界のトップを知らずに何が語れるのか、いやそこでの経験は、確実に自分の価値観を広げるだろうと確信する。

まだ自分の幅を止める気はない、変化を避けてこもる気もない、自分を成長させる糧としに、迎える30代に重みを持たせる素材として、ニューヨーク程今の自分に相応しい地はないのではないか。そんな気持ちが自分の心を占めていく。

感性豊かな、視野の広い、周囲に溶け込める20代に、まず行きたい。今後どう転がるかわからない人生で、見えない未来に賭けることなく、機会の得られる今その時に。どっぷり染まった山口生活、平穏無事にのんびり過ごすのは容易だけど、今だからこその世界にふれに、その決断をする。






チケット探索


旅行予定3週間前にしての行動開始は、なかなか優秀。5日前に突然決めた04年タイ旅行を思い出し、ちょっとした成長ぶりに感心。提案を受けた翌日、12/3その気になって、山口市道場門前に店を構える旅行会社HISを訪ねる。

聞いてさっそく、年末は厳しいですよとの返事をもらう。23日発の便はなく、24日発−31日着ユナイテッド航空便に空きがあるという。空きは3席、とりあえず抑えなきゃ週明けは厳しいとの言葉で、火曜18時まで3日間の猶予をもらいとりあえず仮押さえ。福岡−羽田の国内線込みで12万5千円に税金等加わり14万5千円という値段。全く情報を持たないドタバタ行動をひとまず終了。

さてさてそれからが本格的な行動の開始。とりあえず仕入れた相場情報と入手したガイド本を参考に、ネットでチケット探索。国内移動無料を条件に、福岡−成田−ニューヨークを結ぶ便を検索。ニューヨーク直行便を前提に、評判いまいちな韓国系は避け、値段、席等満足できそうなアメリカン航空を第一希望に据える。ヤフートラベルに9万円前後で掲載された情報に期待し、3社にまずは空席確認メール。そして、ABロードで見つけたツアーファクトリーにも1通メール。

ちなみにツアーファクトリーとは・・・
=アロハインターウェーブ。そう、去年5日前の突然のチケット発注依頼に融通効かせて入手してくれたあの会社。なにより、津波被災後のチケット紛失状況から日本帰国・山口に帰るまで、想像以上のサービスを提供してくれた、あの担当・北村さんのいる。心底信頼してるから、個人宛に質問込みでのメールを送る。






リミット火曜18時


週末開いていないのが、旅行会社の悪いとこ。いったいいつ話を聞けってのか。リミットは、火曜夕方。それまでに確実に入手できないなら、例え値段が張ろうともただHISに走るだけ。まだかまだかとメールを待って、週明けの月曜を過ごす。

チケットプランをネットに掲載はしてるけど、実際空席が無いのが実情らしい。ヤフートラベル検索3社から空きがないことを知らされ、その内1社から別のプランの提案を受ける。福岡−成田−ニューヨーク、直行便、アメリカン航空利用で10万2千円。掲載プランより少々高めも、HISより2万円安。十分候補にあがると思いつつ、ひとまず保留。

アロハ・北村さんからの返事があったのは、実は朝一。取り急ぎ・・との題名の後、残り1席、予約と同時の最終確認一発券との説明。福岡−羽田、成田−ニューヨーク、直行便、94,500円プランは、値段に併せて信頼するアロハでとの思いもあり、午後にメールで依頼。朝即電話すりゃよかったけど、結局既に満席とのことで別プランの提案もらい再考することに。


リミット火曜を迎え、朝からそわそわ。
電話で調整できるのは昼休みだけ、それまでに自分のプランを確定させる必要がある。
昨日電話で北村さんと話しをしつつ、日程を変更。24−31の8日間の日程から、30日までの7日間に予定を変える。理由、@ニューヨーク7日間いるとやることなくなりそう。そして1日いたら宿代込みで3万円近くの出費が見込まれ、その価値に疑問。A木曜発にすることで、飛行機代5千円引きという特典。B帰国後4連休が残ることの気持ちの余裕。Cそして過去の経験、旅行先での長期滞在(2日以上)が気持ちの余裕を失わせ、絶対さっさと帰りたい気分になってるはず。帰ればいい思い出だけど、結構現地でてんぱってること多くあり。
とはいえ、悔いが残ったんじゃ、本末転倒。6日間で自分のやりたいことができるのか、頭の中で格闘しながら、最終的な決断を下す。

昼食後さっそくアロハに電話し、北村さんの不在を知る。13時前に戻りますって、それじゃ遅いんですよと。とりあえず代わりのお兄さんに、自分のプランを伝え空席の最終確認を依頼。すぐには分からないからと17時までに連絡をもらうことを約束。どうも入手が難しそうな雰囲気にアロハはそこで諦め、昨日メールで提案を受けた会社へ電話。

大阪にある、インターナショナルエクスプレス鰍ネる旅行会社。受けた提案、福岡−成田、成田−NY、102,000円の席があることを確認し、取得するよう依頼する。燃油費含める税金込みで122,780円。当初予定を2万5千円下回り、おおいに満足。

まずはチケットの入手に成功。後は、その後の計画を立てるだけ。ようやく一息、4日間の格闘を終える。

最後に残るは、後始末。それまでの係わり先に断りの連絡を入れる。
HISは、仕事後さっそく連絡。申し訳ないけど、この度はキャンセルさせてほしいと。仮おさえだし、実害ないだろうけど、丁重に。
アロハは、昼過ぎLクラスなら空きがあるとのメールをもらうも、既に遅し。同じく仕事後、いろいろ調べてもらったけどと断りの連絡。北村さんが席を外し直接お礼をいえなかったから、メールを一通送付する。トラブル時の対応まで考えると、できれば利用したかったけど。せっかくなんで、そんな気持ちを込めた、その内容を。


・・・
北村さんへ

なにやらお忙しそうな中、いろいろと対応していただきありがとうございました。
先ほど連絡させてもらいましたが、この度はお断りしようと思います。
昼時点の電話で確保がどうも怪しげな感じだったので、メールで照会だけしていた他社にコンタクトをとり、決めさせてもらいました。
ということで、一応ニューヨークには行く予定です。

そもそもニューヨーク行きを考えたのが先週金曜で、今日ようやくパスポートができあがるなど、相変わらずドタバタで動いているも、そのドタバタにしっかり対応してくれるのがアロハ・北村さんだと信頼してるんで、また機会があれば気軽に連絡させてもらいます。

時間があればお店によってみようという思いもあるんで、ふらっと訪ねた時には温かく迎えてやってください。
それでは、またよろしくお願いします。






ここで確定、旅計画


アメリカン航空(日本国内ANA)利用
12/24
福岡発12:10 成田着13:55
成田発19:05 NY着17:45(日付変更線の関係で、米時間12/24着)

12/29(30)
NY発11:25 成田着15:45(日付変更線の関係で、日本時間12/30着)
成田発17:55 福岡着20:05


羽田から成田への移動(1時間30分)がないのが、いいところ。
NY滞在は、5泊6日。丸4日自由に動けると考えてるとこ。
帰りは新幹線利用時間内だから、新山口から博多まで新幹線で移動予定。






宿確保


旅が確実になったなら、次に動くは、宿予約。
HIS情報で、この時期ホテルは2万円台、そして一人利用はプラス2万。5泊で・・って、話にならないその条件に、安宿探しをネットで開始。
先月入ったソーシャルネットワーク「ミクシィ」内の登録コミュニティ「海外貧乏旅行」から、NY安宿情報を探索。どうもユースホステルが安いらしくて、紹介WEBに足を運ぶ。

ユースホステルの紹介・予約サイト
英語版  http://bookhostels.com/
日本語版 http://www.hosteltimes.com/Jp/index.asp

この二つの違いは、英語版の方が宿数が多く、具体的。日本語版は、もちろん理解しやすさ。同じ宿で値段が違うのはいまいち理由が見えないけど、空き情報も違うから、空きの多い英語版を使う。
万が一予約ミスなんて許されない。年末NYでの飛び込みはまず期待できず。現地で宿探しゃいいでしょなんて、東南アジアのルーズさは通じないみたいで。
久々英語を必死で見極め、評判の良さそうな宿を確保。空きの都合で、1日は別ホテルを。
NY滞在24日〜29日までの5泊6日。
24日−27日(Manhattan Inn Hostel)
28日(Mount Royal Hotel & Hostel)

いろいろ調べて分かったこと。
相場は、ドミトリータイプ(4人の相部屋)で4000円前後。ダブルベッドは2人分料金を払う必要があり、1万円超となる。3週間を切った今、連泊できるとこはほとんどなく、早々に決める必要がある。

マンハッタン インは、ドミトリータイプを選択。最大の理由、安いからとの予算の都合。うん、相手も旅行者、共感できるとこは多いはず。得意のスマイルで溶け込めるはずさと自分を納得させての選択。
旅行者の評価は、70%と安全面からも他の宿と比べたらましな方。ちなみに、1泊33ドル。4泊、日本円で1万7千円。これなら十分許容範囲内。

マウント ロイヤルは、ダブルベッドタイプを選択。最後は荷物も多いだろうし、のんびり一人で過ごそうかなと。1泊、日本円で1万円。実はこれはちょっとしたミスの結果。日本語サイトなら1泊8千円の表示で、そっちを選ぶつもりも間違えて英語サイトで予約してしまい仕方なく。でも、1泊登録でよかったよ、この値段の連泊はきつい。うーん、英語サイトは怖いですと。






旅準備


旅行10日前にして、旅行の準備をそろそろといろいろ考える。
服装はどうしたものか、荷物は、金はと。
そんな中でいろいろ探索した結果見つけたサイトを。

ニューヨーク旅行情報
さまざまな現地情報がわかり役立ち。ガイドさんが書いてるのかな、危険エリア・セキュリティ・チップ等々、これは助かる。学んだこと。チップとは、サービスに対する対価。ファーストフードみたいに自分で持ち運びしない限り、サービス受けたら払うもの。チップは、レシートに記載された州税(8%)の2倍渡せばいい等。他、時差は、日本時間プラス2時間の昼夜逆転ってこととか。

服装は、なるべくチープさをかもし出しつつ、今あるものでと考えるも、さっぱり分からず。北海道の今時期をイメージって、今の北海道が想像できん。そんな中、ネットでリアルタイムのニューヨークを中継するサイトを発見。

タイムズ・スクウェア カメラ
なんと今の状況がリアルタイムで映し出されるという、サイト。とりあえず、状況、皆の着てる服装がわかって、参考にしてみる。街歩きは、バックパックがいいか、ショルダーもありか?なんてことを。






最終準備品


スーツケース
セーター ×2
ジーパン
靴下 ×7
パンツ ×7
インナーシャツ ×3
長袖服 ×2
ジャージ 下
タオル ×2
文庫本 ×7
携帯電話・デジカメ&充電器
歯磨きセット・整髪料・髭剃り・シャンプー
薬類(ルルA錠・鼻炎薬等)

肩掛けバッグ
ガイドブック ×2

ポシェット
トラベラーズチェック 415$(5万円分)
クレジットカード(VISA)
日本円 4万円






こんな感じで、さてさていよいよ旅立ちへ。



                                                                       






05年12月24日−30日  in ニューヨーク
プロローグ 1−2日 3−4日 5日 6−7日