長崎ぶらり旅日記 1
経緯

05年ゴールデンウイークは、+2日の休みで奇跡の10連休が可能な、休みの配置。
特に目的なく思いのままに過ごそうかと思ってたりしたもんだが、とあることから予定が変わる。

ことの起こりは、友達との会話から。
維新後西南戦争までの明治政府と薩摩藩の動きを描いた「翔ぶが如く」(司馬遼太郎著)を読んで以来、一度は訪れようと計画していたのが、鹿児島界隈。
そんな話を鹿児島に奥さんの実家を持ち度々訪れるという友達に話しつつ、どんな行き方がいいもんかと相談し、連休中の旅が現実味を帯びてくる。
せっかくの休みだし、一人車で西南戦争跡地を訪ねてみようかと空想にふけっているその時、新たな話が舞い込んでくる。

連休2週間前、休みに家族で旅行に行く計画を立てているが、どうかとの打診がある。
場所は、長崎を予定しているという。
他の場所なら考えたかもしれないが、長崎ということで二つ返事で了承。
鹿児島は?となりそうだが、なにせ長崎も今後行く場所ベスト3に入っている地だったので。


話は横にそれるが、とりあえずベスト3の発表を。
1.鹿児島
2.高知
3.長崎
理由は単純で、基本明治前後の史跡を訪ねたいって言うのが根本にあり、読み漁り感化され続けてきた司馬作品で紹介された人物の感覚を現地で体感したいということに行き着く。

1.鹿児島は先に紹介したとおり。
長州生まれとしては、さして西郷好きでもないが、作品で知った西郷を含めた薩摩の生き様に心動かされるところがあり、その地で彼らの感覚を感じつつ物事を考えてみたい、薩摩の人と話し価値観を見てみたいという思いに駆られてのこと。

2.高知は、敬愛する坂本竜馬の生誕地へ訪ねたいがため。
京都は一昨年訪ね、寺田屋(京での定宿)・酢屋(海援隊詰所だった材木商)・遭難地(命を落とした近江屋跡)・霊山護国神社(竜馬の墓がある神社)等竜馬関係施設に、武市瑞山寓居跡、桂小五郎隠れ家、長州藩邸跡等々、歴史施設は大いに見、満喫したもの。
歴史の空気をその土地で感じることを第一としながら、いまだ未上陸の四国を訪ねてみようかと。
ただ、なにせ遠い。車でも5時間は覚悟したい。橋のかかり具合と高知への道路事情によるものだが、それにかかる価値がいま一歩見出せずに躊躇中。

さて、本題。3.長崎への想いを。
長崎は、これまで2度(島原入れたら3度)訪ねた土地。
ここは街自体が好き。情緒ある坂道に囲まれた街並みに、歴史的な施設が点在する。
かつて外国貿易で大いに繁栄し、日本への情報発信源だったこの地で、かつてを想像するだけで、わくわくしてくる。
長崎に対する知識が増え、長崎に対する想いが強くなった今こそ、再び訪ねたいと思っていた土地。


かつて訪ねた地も、その背景を知っただけで、全く違うものに見えてくる。
一つ一つその場でその当時の空気をイメージし、その場に自分を置きタイムスリップするような感覚で客観的に見つめる。
人と人との出会いが時間と場所、この二つの交差からなるというが、それをまざまざと体感するとき。
時間の整合は永久にかなわないことだけど、場所を同じくすることで人物の想いに近づく。
そんなことが好きだから、想いのある地へ出かけることとし、費用が最小に抑えられる家族旅行に便乗することとした。





旅計画

家族旅行の強み、費用が最小限ですむこと。
足代、宿代が大半を占める中、これが浮くのは助かる。
我が家は結構自由というか、わがままだから(特に自分が)着いた先から自由行動が原則。
それぞれ行きたいとこも、動く時間も違うから、それに限ると思うんだけど。
限られた時間で、最大限楽しまなければと計画を立てる。

長崎までは、車で向かう。
幾度と行った家族旅行で車を使うことなどまれなこと。
どうも車移動が嫌いな家系のようで、とにかく楽にさっさと着きたいと、新幹線利用がほとんど。
今回は、手軽に&我が車を堪能すべく車旅行となった訳。

佐世保で佐世保バーガーをとの思いは、長崎市街までの経路とあまりにずれてたから、諦める。
まずは、昼前に長崎入りを目指し、名物ちゃんぽんでも堪能しようかと。

今回の旅目的は、
1.幕末に長州・竜馬等と取り引きをし繁栄したイギリス商人グラバー邸再訪
2.日本初の株式会社、竜馬が起こした亀山社中跡を訪ねる
3.長崎花街、丸山町の散策
4.オランダとの貿易跡、出島の見学

グラバー邸は2度行ったとこだけど、歴史を知ったことで全く違う見方ができるはず。
そうなるとどこも初めての場所ということだから、主要4箇所を目的にまわりをうろうろしようかと。
まあ、基本大きな目的は持ちつつ、適当に歩いちゃ気になるとこに寄る散策タイプの旅が好きだから、
外枠程度で計画は止め、後はその場に任せて動くことに。

ホテルは、長崎駅徒歩10分の立地にある、セントヒル長崎。
卓袱料理を食べさせてくれるというのが嬉しいとこ。

家族旅行は1泊2日も、帰りは博多に1泊し、個人的には2泊3日の旅。
気ままにじっくり博多を訪ねるのは、ほぼ初めてだったりする。
西日本最大の都市博多を一度自分の足でしっかり確認したかったから。そんな目的を持ち便乗とばかりに決めたこと。
博多まで車で同行し、後は新幹線で帰る予定。
うん、考えただけで楽しい旅になりそうな予感が。





想いある土地、長崎への1泊2日の旅。
街並みが好き、歴史ある背景が好き、3度目のこの地でさらにその想いを強くして帰ってきた。
坂道を行ったり来たりと、自分の名所を探し歩いた2日間。
デジカメ宿に忘れ、携帯で撮影したりと相変わらずのいい加減さを見せつつも、まあ気ままで楽しいその旅を振り返ることとしようかな。
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初めに
旅日記は、時系列の日記形式で書いてます。
その日記の中心的な話題をあげてリンク先にしてるけど、途中から読むとわかりにくいだろうよ。
日記ごとに1〜7まで番号がふってあるので、それを参考にしてもいいかな。
長崎の魅力を詰め込んだつもり。きっと長崎行ってみようって思ってくれることを期待して。
ゆっくり読んで、お暇なときにでも感想を聞かせてください。
ステンドグラス
長崎の雰囲気もでてるステンドグラス調の画。
拝借もと長崎県HPに配慮し、リンクを付けてます。
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