Ⅴ コンセプト①(資料編)


6 コンセプト作成(資料)


住宅会社を決める前に、何のために、どういう家を造るのかをしっかりと整理。家造りのコンセプをしっかりと持つことで、今後の具体的な検討で、判断をぶれなくするために。

また、住宅会社に、事前にコンセプト資料を見せることで、こちらの考え、価値観との共有を図ることも狙い。同じイメージを持ってもらわないと、具体的な調整で齟齬が生じるから。



【家造りのコンセプト資料】
(1) 家造りのコンセプト
〇開放感
〇居心地の良さ
〇外のストレスを癒せる場
〇内面を充足させる本質的な質の高さ(センスの良さ、モダンかつスタイリッシュな造り、本物の素材・家具)

仕事から離れ、ゆっくりとくつろぎ、教養を高める
・パソコン(情報収集、ホームページ作成)
・読書(本、雑誌、新聞)
・運動(ゴルフ、ランニング)
・車
・昼寝
・テレビ、映画
・料理(バーベキュー、週末)
家族を支え、くつろぎの空間をゆったりとした心で整え、生活を楽しむ
・家事(料理、洗濯、掃除)
・趣味(料理勉強、パン作り、パソコン)
・くつろぎ(お茶、雑誌、読書)
・家庭菜園、花
・昼寝
社会コミュニティ(学校、塾、友人)から離れ、ストレスをリセットし、気持ちを開放し、
心を通わせ、知識と経験と気力を高める
・遊び
・家事手伝い(料理、掃除、片付け)
・勉強
・経験の場(家庭菜園)
・スポーツ(自転車、縄跳び)
気軽に遊びに来られるウェルカムな雰囲気、ゆっくりと過ごせる落ち着いた空間
その他 友人や家族が集まり、ゆっくりと過ごせる空間




(2) 家造りを考える上での構想
①目指す家づくり
・居心地の良さ、住み良さ、くつろぎの空間、使い勝手の良さ、居住の空間として本質を追求
-結果的に、子育てから日常の充実、老後まで、すべてを担う家づくり

②工務店に期待すること
・クライアントの想像以上のものを提案
→いろいろ提案はするが、それを超えるアイディア、目的達成に向けたプロ視点の質の高い助言を期待
・家には、暮らしを支える機能を確保しつつも、非日常を感じる=別荘のような魅力を備える
・光、風、遠景など、土地の魅力を取り入れつつ、周囲の環境の変化に反応し、より良い関係を築いていける家




(3-1) 1階で生活するスタイル
・敷地の広さを活用し、1階で生活できる造り(将来、2階を納戸利用し、階段を上がらなくてもいい生活)
※貴重なゆとりある敷地を潰したくないこと、2階からの眺望、吹抜けを活用した開放感、それにゆとりある居住空間には2階が必要との考えから、平屋は選択しない。

①収納の確保
1階
WIC 日常服(仕事着、オンシーズン、普段着) ※家族共有
脱衣・洗面所 バスタオル、タオル、下着、寝間着
室内納戸 本、おもちゃ、医薬品、掃除機、生活道具 
和室押入 布団
玄関収納 靴、鞄、コート、スポーツ道具
パントリー ストック品、キッチン道具
2階
WIC 非日常服(カジュアル、オフシーズン、予備仕事着)
子供押入 子供用服(中学生~)、学校道具、部活道具、勉強道具 ※室内タンス
収納 季節物(扇風機、ファンヒーター)、ワークスペース関係(本、書類、ネット機器)
自動車関連 洗車道具、工具、部品、交換用タイヤ
掃除・庭 ホウキ、チリトリ、じょうろ、剪定ばさみ、園芸用土・肥料・鉢等
レジャー キャンプ用品、バーベキューセット
生活用品 脚立、自転車、収集日前のゴミ、古新聞、不要家具
食料品 泥付き野菜、ストック品




②主寝室
・シンプルなベッド+小物置場(目覚し時計、携帯電話、メガネ等)
・1階主寝室が望ましいが、スペース確保が難しいため、2階を基本に検討
・当面、1階和室を利用し、主寝室は子供が大きくなってから利用

   
シンプルな造りでイメージに近い




③和室の活用 
・コンセプトは、粋・格式のあるユーティリティスペース
・利用イメージは、昼寝、こもり部屋(個室)、家事、来客対応、仏間、ゲストルーム、親同居等
・1階生活として、寝室(敷布団)利用できるスペース確保
・ダブルアクセスによる回遊性の確保(リビングと一体的につなげ、日常利用できる部屋にする)

      
左:床の間と押入を両方確保。板敷を設けることでアクセントに
中:リビングとつながる一体感で、日常利用できる部屋に。引戸を閉めて個室としての利用も
右:4.5畳+板敷1畳。寝室利用可能なスペースの確保




④生活の中心はダイニング、くつろぎのスペースはリビング
・ダイニングで新聞、パソコン、勉強等、リビングでテレビ、団らん、お茶等
・吹抜けをダイニングorリビングで検討
・キッチン横にダイニングテーブル配置を検討

      
左・中:キッチン横にダイニングテーブル配置の例(サエラ・安成モデルハウス)
右:ダイニングからリビングを望む




⑤回遊性があり、作業効率を考えた動線を持つサニタリー
・洗面所、浴室、キッチンの動線
・「洗濯→干す→取り入れる→アイロンがけ→畳む→しまう」の一連の作業の流れ
・キッチン(ゴミ出し、車からの買物品移動、通風)、洗濯(干す、入れる)を考えた勝手口
・雨に濡れない物干し場(外部からの視線遮断、干したまま外出)
・室内干しスペース確保

      
左:  雨に濡れない物干し場
中:脱衣所には、造作棚でタオル、着替え等を収納
右:洗面所は別スペースで確保できればベスト。洗面台は、服・靴も洗える大き目が望ましい




⑥1階の司令塔となるキッチン
・ダイニング、リビング、サニタリー、玄関を見渡せ、全体をコントロールできる配置、使い勝手
・動線が行き止まらないオープンカウンターキッチン
・シンプルに使い勝手よく、広すぎるスペースはとらない(司令塔であり、中心ではない)

      
左:キッチンカウンター収納を設置。キッチンはアイランド型で回遊性を確保
中:キッチンはオープンとせず、立ち上がり設置により目隠し
右:キッチン周りに掲示板と造作のパントリーを確保




⑦リビング
・家族でくつろげるスペース(開放感(吹抜・広さ)、外とのつながり(大窓、デッキ)
・ソファ(3人掛け)、テレビ(46インチ(将来60インチ)壁掛、ローテーブル配置)
・キッチン、ダイニングとの一体的な配置、動線・回遊性の検討

      
左:床から低いソファで空間との一体感、落ち着いた過ごしやすい場所に(サエラ・安成モデルハウス) 
中:リビング、ダイニングには、外とつながり、光を採り入れる大きな窓を設置
右:リビングに吹抜けをつくり、開放感と採光を確保




⑧その他
・階段は、大きな存在感を示さないように。リビング・キッチンを通って2階に上がる配置。
・子供部屋は、居心地良くこもることのないようスペースを小さく(4.5畳×2)。プレイルームとして多目的に利用、将来間仕切りできる造りに。子供が使うのは数年間のため、押入等は造らない。
・外構は、植栽等により外からの視線を自然に遮断。駐車場は常時2台、来客1台スペース確保。

      
左・中:階段の窓から採光、景色を取り入れる。
右:子供部屋は仕切りを設けず、多目的に利用



      
左:外からの視線を自然に遮断する外構
中:石畳の駐車スペース等、家の雰囲気に合わせて検討
右:玄関収納の設置




(3-2) 個室ピックアップ
①ワークスペース
〇2階北側に共有のワークスペース確保(子供の高校以降の勉強スペースにも活用)
・北側の眺望を活かす開放的な空間、外部との適度なつながりで集中力を高める、リビングとの距離で適度な集中スペースを確保
・ゆとりのある広めのスペース、造作テーブルの設置
〇1階ダイニングに共有のワークスペース確保(子供の小中学生時の勉強スペース)
・食後のひと時を過ごす趣味の場、日常的な煩雑な紙類の整理、料理本、タブレット端末利用等のワークスペース


ワークスペーステーブルは、奥行(60cm)を確保。道路からの視線を遮りつつ、景色を一望できる窓配置




②北側テラス
・北側眺望を活かす開放的な空間。外部との適度なつながりで、集中力を高め、読書等に利用。
・別荘のようなくつろぎの空間(非日常)
・ゆとりのある広めのスペース(3~4畳)、テーブル、いすの設置。

   
左・左:テラスイメージ。テーブルに座り、お茶や読書を楽しめるように





                                                                         






家造り記
2014年12月完成 安成工務店
Ⅰ 方向性 Ⅱ スケジュール Ⅲ 土地 Ⅳ 住宅会社 Ⅴ コンセプト
Ⅵ 住宅会社決定 Ⅶ 住宅工事 Ⅷ 完成見学会 Ⅸ 番外編 Ⅹ コメント
足掛け6年、住宅会社と、そして土地と出会い、思いを形へ
居心地・使い勝手の良い、居住空間としての本質を追求した間取りに、安成工務店のセンスと技術が息吹を吹き込む
コンセプト①(資料編) コンセプト②(間取図)