Ⅶ 住宅工事①(地鎮祭~上棟式)


13 地鎮祭(7月20日)
14 基礎工事開始(8月4日)
15 上棟式(9月6日)



13 地鎮祭 (7月20日)


住宅建設のスケジュールが組まれ、まずは着工前に地鎮祭を実施。地鎮祭とは土地の神様を鎮め、土地の利用の許しを得る行事で、神主は氏神を祀る神社から呼ぶことになる。土の持参による神社での簡略版もあり、テント設営等費用4万円の負担に葛藤しつつも、本来の目的に立ち返り現地開催を決定。

神社との調整は工務店に任せ、初穂料、供物等をこちらで準備。
お神酒 一升瓶 1本
鯛(20~30cm) 1匹
洗い米 1合
洗い米と同量
野菜 大根 1本、人参、キュウリ 3本
果物 バナナ 1房、ミカン、リンゴ 3個
乾物 昆布 1袋、スルメ 1枚、干ぴょう 1袋


地鎮祭は神事で、大安等の仏式の吉日には影響されないから、地鎮・上棟吉日カレンダーサイトも参考にしながら、日取りを決定。当日は、親族、工務店及び工事関係者と10名程が出席者。どこか形式的な行事との思いがあったが、40分程度としっかりとした内容の神事に、この土地に身を置くことの意識を持つ、いい機会になったと率直に思う。

・竹、縄、盛り土、クワ・スキ等は工務店で準備
・初穂料は1万円
・服装は、綿パン、ポロシャツとカジュアル







14 基礎工事開始(8月4日)


少雨の梅雨、7月末の猛暑が一転、8月に入ってからは毎日が雨の連続。例年になく南からの太平洋高気圧の張り出しが弱く、北からの偏西風の勢いに押され、西日本を横断するかのように前線が停滞。停滞した前線が入り込む湿った空気を受け止め、西日本各地で局所的な豪雨が多発。山口県では県東部の岩国市・和木町の一部、特に広島県では広島市安佐南区で大災害をもらたし、気象庁において30年に1回以下の割合で発生する異常気象、平成26年8月豪雨と名付けられる。

翌日の天気予報が、当日の朝には変わり、その予報どおりにも一日の天気が進まない。週間予報などあてになるはずもなく、工期の進捗を懸念。作業は当日の天気を見ながらという状況だったようで、それでも8月中旬には晴れ間も続いたことから予定通りの盆前には基礎の底盤部分のコンクリート打設を完了、盆休みに合わせての養生を経て、立ち上がり部分のコンクリート打設が行われる。

      
左:まずは掘り方を完了し、基礎の型枠設置まで(8/9)
中:外部検査員による配筋検査後、底盤部分のコンクリートを打設(8/13)
右:立ち上がりの型枠を設置(8/18)





型枠を解体し、基礎工事が完了(8/25)






15 上棟式(9月6日)


9月に入ってからは、大工工事が開始。まずは、土台敷きを行い、基礎の断熱材を貼り付けてしばらく養生。その間に足場を組み立て、いよいよ建て方へ。

建て方とは、建物の柱や梁といった骨組みを組み上げる作業で、クレーン車と7、8人の大工により1日で一気に2階まで組み上げ。翌日には、パネル状に分割された屋根の設置作業と防水シート張り、板金の下地施工を行い、一夜城よろしく、わずか2日で建物が姿を現す。

建て方1日目(9/5)
   
左:昼過ぎには、1階部分の骨組みがほぼ完了
右:夕方には2階部分も完了し、全体の形が見えてくる




建て方2日目(9/6)
      
屋根のパネル設置作業。重量のある木材パネルをクレーンで持ち上げ、屋根上で待ち受ける大工がお互い連携を取り、
流れるような作業でパネルを打ち据えていく
壁面に設置されているのは、耐震・防火性能を持つ下地材のダイライトMS。この上からサイディング、塗り壁を施工していく




上棟式(9/6夕方)
心配した雨も昼過ぎの一時的な小振りに留まり、予定通り2日間で建物の形ができあがる。そして、夕方には親族、工務店・工事関係者が集まり、上棟式へ。
ご近所に声をかけて餅まきという派手なことはせずに、できあがったばかりの2階に上がり神事のみを実施。地鎮祭同様の供物に加え、餅を用意し、神事の流れに身を任せる。
最後に出席の工務店、大工さんに感謝の言葉を述べて、用意した弁当を配った後、皆で記念撮影をし、無事上棟式を終える。

      
左:夕方にはすっかり形が整い、上棟式に向けた片付け・掃除が行われる。高さを抑えた、どっしりと腰を据えた
  フォルムが素晴らしいと見入る
中・右:玄関と、玄関に入ったところからの内部。これが噂の津江杉かと感触を楽しむ




  
左:北東に位置するダイニングから、南側のリビングを見渡す
中:2階から見る吹抜け。柱の太さに感心しつつ
右:上棟式の供え物。この立派な鯛は、いったいいづこへ




上棟式翌日
上棟式翌日は、見事な快晴。9月中旬までは、忘れた夏を思い出すかのような晴天が続くようで、風雨を防ぐ屋根板金とサッシ取付工事が終わるまでは、その予報が当たることを期待。本日、30度を超える外気温も、室内は風がよく通り暑さを感じさせず、この家での暮らしにさらなる期待が高まる。日曜日は工事も休み。忘れ物を取りに寄ったついでに、誰もいない建物内部をゆっくりと見学する。

      
左:真南から正面を望む。雨対策のブルーシートが窓を覆う
中:2階から小屋裏と屋根の様子を。屋根パネルの内側にはシートが張られ、断熱材(セルロースファイバー)を
  吹き込むための空間を確保
右:2階天井を見上げると、柱の太さや接合部の金具補強の様子が一目で分かる

【主要構造材】
土台:桧 120×120(4寸角)
通し柱・柱:杉 120×120(4寸角)
羽柄材:銅縁:桧 18×45、筋交:桧 45×90、間柱:杉 30×120
桁・梁:(1階)120×265、(2階)120×235





                                                                         






家造り記
2014年12月完成 安成工務店
足掛け6年、住宅会社と、そして土地と出会い、思いを形へ
居心地・使い勝手の良い、居住空間としての本質を追求した間取りに、安成工務店のセンスと技術が息吹を吹き込む
Ⅰ 方向性 Ⅱ スケジュール Ⅲ 土地 Ⅳ 住宅会社 Ⅴ コンセプト
Ⅵ 住宅会社決定 Ⅶ 住宅工事 Ⅷ 完成見学会 Ⅸ 番外編 Ⅹ コメント
①地鎮祭 ②屋根・内装工事 ③外装工事 ④室内仕上げ ⑤外構工事 ⑥引渡し