Ⅵ 住宅会社決定⑤(追加設備等)


11 設備関係


〇玄関ドア
・安成の家でよく見る木製玄関ドアは、ユダ木工のもの。最初の提案は、採光用窓がセットになった玄関ドアで、家の雰囲気によく合う木製ドアに心ひかれるところもあったが、標準品との差額に断念。設計変更の過程で、玄関を南向きに変えたこともあり、直射日光や風雨による耐久性も考慮し、木製風鋼板ドアのYKKAP・ヴェナートを選ぶ。

・ヴェナートを選んだもう一つの理由は、スマートコントロールキー対応なこと。自動車での普及が先行する、鍵を鞄に入れた状態で操作可能なスマートキーの仕組みを玄関ドアに採用。専用ポケットキーだけでなく、スマホや専用カードでも施錠可能と利便性はなかなか高い。鍵自体も、サムターンが見えない作りなどにより防犯性が高いことに特徴がある。






〇ソフトクローズ引戸
・建具は、自己設計段階から、全て引戸に統一。もともと個室を造らず家全体をつなげるコンセプトに加え、通風を考えると、開けっ放しにできる引戸に魅力があったから。一方、引戸の欠点は、閉める際に大きな音が出ないよう力加減が必要なことで、このストレスを解消すべく、頻度の高い1階部分にソフトクローズシステムを導入する。




〇ガス衣類乾燥機(乾太くん)
・梅雨やPM2.5発生時期等、外に洗濯物が干せない時の対応を検討し、選んだのがガス衣類乾燥機「乾太くん」。ホスクリーンといった室内物干しや浴室乾燥機も候補にあがったが、結局、ランニングコストや乾燥機能等総合的に判断。
・乾太くんは、設置者の評価が総じて高く、5kgの洗濯物が52分で乾燥する乾燥能力とふんわりとした仕上がりは、毎日の洗濯物の量が多い子育て世代にも重宝されるよう。
・欠点は、本体+工事費で15万円近くする値段と、改良は重ねられているがまだまだ大き目なサイズ。ただ、ガス配管の関係から新築時の設置が有利だし、欠点を補って余りある魅力があると、活躍を期待。


重量41kg、W654×D545×H684。専用架台により、洗濯機の上に配置予定




〇小屋裏収納
・2階子供部屋の使用は3~6年間で、基本は倉庫利用になるから十分な収納スペースがあるとの思いがあるが、あるにこしたことはないと8畳分の小屋裏収納を確保。あってよかったと思える存在になるように。




〇インターフォン
・スマホで来訪者を確認できる点に魅力を感じ、パナソニック・どこでもドアホン「VL-SWD701KL」を採用。標準品よりグレードが高いため追加支出が必要となるが、これに限らず安心・安全面には、優先的に予算配分。






〇太陽光発電設備
・ランニングコストの低減につながり、かつ投資資金を回収して余りある点にひかれ、屋根の利用方法をOMソーラーから太陽光発電設備に変更。元々、ゼロエネ補助金を狙っての検討だったこともあり、発電量は5kw前後が目安。
・収益を見込んだ投資として検討し、選択には費用対効果を重視。初期費用を下げるため、安成推奨品は選ばず、ネットで信頼できそうな業者から見積取得。複数社一括見積という仕組みで最安値の業者を探すことも可能だが、工事面等業者の信頼性も重視しているため利用せず。
(安成推奨は、関係会社のシャープ製パネルで、住宅工事に合わせた施工が認められる。3.6kw170万円程度)
・各メーカーの特徴等は次のとおり。単価は、今回の委託業者がHPで公開しているもの 。
メーカー 規格 5kw設置(税抜) 特徴
パナソニック 単結晶シリコン
型式:HIT244α
定格出力:244w
変換効率:19.0%
4.88kw
単価:33万円/kw
面積:26㎡(20枚)
・三洋HITを継承、国産
・暑さに強く、光を取り込む技術等により、
 発電量はトップクラス
・高出力、高変換効率で小面積に合う
東芝 単結晶シリコン
型式:SPR250NE
定格出力:250w
変換効率:20.1%
5kw
単価:32万円/kw
面積:25㎡(20枚)
・サイズが小さく、発電容量が大
・裏面接続で世界トップの発電効率
・米国サンパワー社製
ソーラーフロンティア CIS(金属化合物)
型式:SF170-S
定格出力:170w
変換効率:13.8%
5.1kw
単価:29万円/kw
面積:37㎡(30枚)
・シリコン系ではない次世代ソーラー
・高温に強く、中東のメガソーラーでも採用
・価格が安く、パネルサイズが小さい
・出力、効率が低いため、大面積が必要
シャープ
多結晶シリコン
型式:NQ198AC
定格出力:198w
変換効率:17.2%
4.95kw
単価:33万円/kw
面積:29㎡(25枚)
・東芝と同じく米国サンパワー社製
・パネル種類が多く屋根形状を問わない
・自社製品もあるが出力・効率とも劣る
長州産業 単結晶シリコン
型式: CS284C31
定格出力: 284w
変換効率: 17.4%
・山口県産
・出力はトップだが、値段が高い
・OEMのパナHITの選択が可

(業者決定)
・値段の安さ、ネット上での工事・アフターフォローを含む評判の良さ、保証の手厚さ等から、エコ発電本舗(㈱ゼロホーム)を選ぶ。
・施工地域は関東と、山口を含む九州各県。福岡に支社(北九州に営業所)があり、アフターサービスに直接訪問できない地域には進出しない方針だとか。(九州地域は、他社をM&Aしたもので、過去からの実績はあり)
・自社施工による安心感は強み。一方、県内業者施工利用に限る県補助金(1万円/kw)の条件を満たさないという面も。
・機器保証15年、出力保証20年、自然災害補償15年(各メーカー保証)、工事保証10年(オリコ)。メーカー保証に適合させるため施工レベルが自動的に担保され点もいい。保障関係は、いずれも購入者の負担はなし。
・契約時には、担当者が会いに来て、直接質問・信頼性を確認できるのも安心材料。

(パネル決定)
・パネル設置面積が32㎡と限られるため、出力が大きく、発電効率の高いパナソニックと東芝に絞り検討。
・エコ発電本舗・九州支社がパナソニックに強く、実発電量も多いため、HIT244α×24枚=5.85kwを選択。
・県補助金が該当しない等理由を付けて価格交渉し、計200万円(税込)で契約。31.7万円/kw(税抜)と、目標値35万円/kwを大きく下回り満足。
・なお、年間発電量:7,200kWh/年、年間発電金額:25万3千円で、回収期間は7.9年。出力保証の20年間稼働すれば、かなり大きな余力を生みそう。実際には発電量シミュレーションを上回るようなので、大きな期待をしながら。

(所感)
・太陽光発電の固定価格買取制度(37円、10年間)は、平成26年度末でいったん打ち切り。電気料金に買取制度分を上乗せされる制度に不満を持つ前に、その分け前をもらう側に回るのが正解なことは、言うまでもない。
・まだ、20%程度しか変換できない太陽光発電は、今後革新的な技術も生み出されるだろうが、それを待っていたのでは、いつになるか分からない。1kw30万円台前半と、ここまで値段が落ちれば十分採算が取れるし、そこそこの屋根サイズでも十分な発電量が確保できる。早めの投資で回収を終えていれば、高効率な革新商品に付け替えるという柔軟な選択も可能になる。
・地元工務店を通すと、1kw50万円前後となり、工事への信頼性は大きく上がるが、採算面は期待できない。訪問販売も同じく、中間マージンをわざわざ払うのはもったいない。
・屋根に穴をあけるリスクはつきまとい、安易な業者選びは禁物ながら、ランニングコストの負担軽減、副収入の確保と、リスクを上回る魅力があることは言うまでもない。




                                                                         






家造り記
2014年12月完成 安成工務店
Ⅰ 方向性 Ⅱ スケジュール Ⅲ 土地 Ⅳ 住宅会社 Ⅴ コンセプト
Ⅵ 住宅会社決定 Ⅶ 住宅工事 Ⅷ 完成見学会 Ⅸ 番外編 Ⅹ コメント
足掛け6年、住宅会社と、そして土地と出会い、思いを形へ
居心地・使い勝手の良い、居住空間としての本質を追求した間取りに、安成工務店のセンスと技術が息吹を吹き込む
①決定 ②安成魅力 ③契約内容 ④住宅仕様 ⑤追加設備 ⑥間取図 ⑦住宅設備